『ママレード・ボーイ』――実はとっても優しく、甘える彼

両親の都合で一緒に暮らすことになった光希と遊。
飄々としており、何事にも動じない遊は光希と遊の両親のパートナー交換という前代未聞の事件にも「別にいいんじゃねえの。」と取り交わすほど。
ただ冷めていると思いきや、本当ははとても優しいのです。

落ち込んでいる光希のそばに何も言わず何時間もいてくれたり、料理している光希に「一生懸命作っているのがかわいいから、これからも作って。」と言ったりします。光希は悔しいくらいドキドキさせられっぱなしです。
 

『こどものおもちゃ』――ブレない強さを持つ彼

主人公の紗南は、ロスに行く羽山と離れてしまうことを異常に怖がり、心の病にかかってしまいます。家族の転勤で行かざるを得ない状況ですが、紗南の症状を見て「行かない。ここにずっといる。」と紗南に言います。「もしお前がこわれたら、一緒にこわれてやる。」とも。

複雑な家族環境の中で様々なことを乗り越えてきた羽山のその言葉には、ブレない強さを感じます。そして紗南は一緒に生きていける、と強く感じ病気が回復していきます。
 

“想われる男たち”の時代を超える共通点

漫画ごとに、“想われる彼ら”の特徴をご紹介しましたが、実は彼らには共通しているモテ要素がたくさんあるのです。

ギャップ萌えは『LD・K』だけではなく、素っ気ない『アオハライド』の洸が本当は優しかったり、『ママレード・ボーイ』の遊がクールな印象でありながら、実は光希には甘えるというギャップが共通点としてあります。

『アオハライド』の洸も、『こどものおもちゃ』の羽山秋人もミステリアスで影があり、主人公が気になって仕方なくなっています。
『こどものおもちゃ』の羽山秋人のブレない強さは、『君に届け』の風早くんのまっすぐな行動にも通じるものがあります。

昔も今も、時代を超えてモテの共通点は多いにあるのです。
こんな彼らが実際学校に、会社に、ご近所さんにいたら、女子がこぞって是非お付き合いを申し込みたい!と思ってしまうのではないでしょうか。
人気漫画のヒーローたちは、いつの時代も女子たちの心を掴んで離さないのです。

月の労働時間350時間、音楽プロモーターでワーカホリックだった上にライターを兼業する無謀な87年生まれ。毎日アーティストと飲んだくれ、明け方に帰宅するという生活を5年間続ける。 現在はフリーランスのライター。女性の社会問題・仕事女子の生態・エンタメに従事。