女性の体は産後に変わる~イライラはホルモンバランスのせい~

女性の体は、妊娠から出産にかけて、赤ちゃんを子宮内で健康に育てるために、特定のホルモンを急増させます。そして赤ちゃんを出産してしまうと、赤ちゃんがいなくなったのだからと、今度は元に戻るために、妊娠中に急増したホルモンが急激に減少し始めます。こうして、女性の体はホルモンバランスを乱してしまいます。

このようなホルモンバランスの急激な乱れに、自律神経がついて行けずに、自律神経のバランスが乱れます。そして自律神経が乱れると、脳内神経物質の働きが鈍くなってしまいます。その結果、精神の安定を司る脳内物質のひとつであるセロトニンの分泌も悪くなり、感情の起伏が激しくなって、精神が不安定になってしまうこともあります。

産後の自律神経が乱れた状態の妻は、とにかく夫に理解してほしい、助けてほしい、子育てに参加してほしいとひたすら願っています。でもイクメン教育を受けていない夫は、妻の状況を理解できずに、子育ての参加を試みるも見当違いなことばかりしてしまいます。その結果、夫婦は産後クライシスに陥ってしまうのです。

離婚クライシスを回避するためには?

出産の立ち会いを希望する男性が増えていますが、それよりも夫には、ママさん学級に一緒に参加してもらって、妊娠・出産の心得から、心構えまでを一緒に学習しましょう。

一緒に参加して産婦人科のスタッフの講義を聴くだけでも、夫は妻の大変さを理解し、パパになった実感がムクムクと湧いてくるでしょう。妻のお腹の中のまだ見ぬ赤ちゃんに話しかけたり、夫婦で赤ちゃんの話をしたりする日常も生まれるでしょう。こんなふうに、夫が優秀なイクメンになろうとする意欲を持ってくれるようなお膳立てが、イクメン予備軍の夫には必要です。

こうして妻が最善を尽くしてもなお、夫がイクメンになろうとしてくれないときは、離婚を決意する前に、夫に最後の挽回のチャンスを与えてあげましょう。ドラマ『残念な夫』の陽一のように、まだ夫の理解不足なのかもしれません。だから、まずは夫に今の正直な気持ちを打ち明けてみましょう。離婚は夫の反応を見てからでも遅くありません。

2015年4月16日に第1回“イクメン大学”の入学式が大阪で行われます。彼女のいない独身男性の結婚するために修業する12回の講座です。結婚ビジネスの世界では、今やイクメンは結婚するための必須条件と認識しているようですね。

気力・体力・家事・育児(妊婦体験教室あり、おむつ替え)・ファッション・女性の心理(心理学の学習)と講座は充実しています。今や、男性だってイクメンになる必要があることは自覚している世の中なのです。既婚男性向けの講座もそのうちできるかもしれませんね。


【記事掲載参考サイト】
厚生労働省 平成23年度 全国母子世帯等調査報告書(PDF)
イクメン大学

心理カウンセラー・インテリアコーディネーター・社労士・旧司法試験合格といった多彩な資格を持ち、これらの資格と経験を活かして社労士事務所を経営していましたが、夫の転勤を機に事務所を廃業しました。現在は、資格を活かしたライターのお仕事を細々とさせて頂き、心理学系・医療系を中心としたコラムを書き始めて5年目を迎えています。