カンニングがバレずに合格した場合
カンニングがバレたら当然のことですが不合格になります。筆者はこれはラッキーなことだったと思います。本来はもっと幼い頃にこれらのことを親が教えられれば良かったのですが、センター試験を受ける年齢は17歳、18歳。
まだまだ、人生のスタート地点です。ここでブレーキがかかったことは良かったのではないでしょうか。
なぜなら、もし、センター試験でのカンニングがバレずに合格したとしても…卒業証書を受け取るとき「カンニングして合格した学校なのに」と頭をよぎります。
大学を無事卒業し、就職するときも履歴書に“○○大学卒業”と書きます。周りから「出身大学はどこですか?」と聞かれたときも、ズルをして入り込んだ学校名を語ることになります。
試験官をはじめ、就職先や周りの友人をうまく騙せたとしても、学校の話が出るたびにある意味、「自分は経歴詐称している」ことが頭をよぎるようになります。つまり、良心の呵責に耐えながら生涯、過ごすことになってしまうのです。
周りを騙せても自分はその事実を知っている本人ですから、自分の心だけは騙せないのです。だから苦しいのは自分なのです。
もしかしたら、カンニングなどしなくても合格したかもしれないのに、とっても残念なことですよね。
宿題代行業
夏休みになると宿題代行業がネット上に出てきます。
宿題代行業者は依頼主の子どもの筆跡を真似てみたり、完璧な正解を記入してしまうと大人がやったことが学校側にバレてしまうので、微妙に答えを間違えてみたり、先生を欺く術を熟知しているのでこれを駆使します。
もし、嘘がバレてしまったらサービスの意味がなくなるからです。
けれども、先生を騙すことができても、子どもの心は騙せません。子どもは「僕がやったものではない」「私が書いたものではない」ことを一番知っています。「お金を払って宿題を他人にやってもらい、先生にバレなければそれでいい」という経験をさせてしまっているのです。
9月1日に赤の他人の大人が書いた作文やプリントを先生に「はい、宿題をやってきました」とシレッとした顔を繕って出すとき、子どもがどんな気持ちでいるか想像しましょう。(過去記事「「宿題代行サービス」賛成?反対?“自由研究1万5000円でも依頼殺到”の背景」)
多くの人が不正行為をしないで試験に臨む中に、こういう行為をしてしまい平気な人たちがいて残念です。なりすまし、替え玉になって他人が入学試験を受ける事件もありました。
でも、どんなにお菓子が食べたくてもコンビニの商品をお金を払わないで盗んで食べてはいけないように、世の中の規範を通して良心を育てていきましょう。これと同じで正々堂々と試験に臨みズルをしない姿勢を付けるには、大人になってからでは遅すぎます。
幼い頃から子どもがそれをしたとき、一つ一つ丁寧に教えて行く姿勢が大切ですね。