「寒い冬は、ゆっくりお風呂で温まってリラックスしてから眠りにつこう!」こんな風に思っている方は多いでしょう。
確かに、お風呂は冷えにも睡眠にも効果が高いのですが、入浴法を間違えると、お風呂で冷えや自律神経の乱れを引き起こしてしまいます。
そこで今回は、冷えを根本的に改善する正しい入浴法をご紹介しましょう。
まずは、人の体温調節の仕組みを知ろう!
身体の体温は、血液によってコントロールされています。お湯を使った床暖房システムと同じです(お湯が血液/床が身体)。
床暖房が通っている場所はポカポカですが、床暖房が無い場所はすぐ近くでもヒヤッとしますよね。同じように、身体も血液が十分に通っていない部分(血流が悪い部分)が冷えで悩まされるのです。
だから、全身に温かい血液が行きい届いていれば、指先・足先までポカポカになります。
また、腰回りやお腹が冷えやすいのは、筋肉よりも脂肪が多いからです。脂肪は、熱が伝わりにくく、いったん冷えると脂肪燃焼するまで温まりません。
さらに、お腹や腰回りの脂肪の内側には臓器が集まっています。そして大切な臓器のほうに優先的に血液を回しますので、腰回りの血流は一層悪くなり、脂肪が多いので一層冷えやすくなるのです。多少の筋肉をつけてお腹やお尻を引き締めるだけで、腰回りの冷えは、少し楽になります。
血流は自律神経が支配している
ところで、血流をコントロールしている血管の伸縮は、自律神経が支配しています。
血管の外側には、コイルのような配列で並んでいる平滑筋と呼ばれる筋肉細胞があります。
平滑筋とは、脳の電気信号によってコントロールされている筋肉ではなく、自律神経の交感神経や副交感神経をそれぞれ活発にさせるホルモン物質に反応します。
交感神経が活発になれば平滑筋は緊張して収縮し、血管は平滑筋に圧迫されて血流が悪くなります。副交感神経が活発になれば平滑筋は緩み、血管は平滑筋からの締め付けから解放されて拡張します。
EX)
1.興奮する(血流が悪くなる→体温が下がる)→ノルアドレナリン分泌
→交感神経が活発になる/平滑筋も収縮。→平滑筋の内側にある血管も圧迫される
2.うれしい(血流が良くなる→身体が温まる)→セロトニン分泌⇒副交感神経が活発になる/平滑筋も緩む→平滑筋の内側の血管も拡張する
自律神経を乱すほどの過剰なストレスの継続は、交感神経が活発になって冷え症をどんどん悪化させてしまいます。つまり、心身のストレスが冷え症の一番の原因なのです。