お互いを傷つけないために「別居婚」を選択したB子さん(33歳)
相手のことが好きなら、一緒に生活したほうが幸せなんじゃないかと思うのが一般的ではないでしょうか。
なのに、なぜB子さんは「別居婚」を選んだのでしょう。
「実は、初めは夫婦一緒に暮らしていました。でも、だんだんお互いのちょっとしたことが気になりだしてケンカが増えていきました。
相手のことが嫌いなわけじゃないのに一緒にいるとケンカになってしまうのが悲しくて......仕事にも影響していたので、話し合った結果、別居してお互いに頭を冷やそうということになったんです」。
結婚3年目のことでした。
B子さんと、夫のB男さんは別々の生活を始めることにしたのです。
どちらかが言い出したわけでもなく、自然に週末は待ち合わせをして食事をしたり映画を観たり……「まるで結婚する前に戻ったようでした。お互いに帰る場所が違うって、新鮮なんです」と明るく話すB子さん。
別居後は、夫のことも自分のことも客観視できるようになり、今まで以上に夫を理解してあげられるようになったそうです。
連絡は常に取り合ってはいるものの、行動には口を挟みすぎないようにお互い注意しているそうで、それが逆に「信頼」や「信用」につながっていると話してくれました。
「最近は、子どもが欲しいねって夫と話しているんです。子どもができたら、別居婚を解消するかもしれないし、しないかもしれないし……そのときがきたら夫と話し合ってみようと思っています。
でも今は、このスタイルが私たち夫婦には合っているのです」。
「別居」という言葉を耳にすると、ネガティブに捉える人も多く、「離婚」が頭をよぎる人も少なくないかもしれません。
ですが別居することによって、B子さんのように「今まで以上に夫婦関係が良くなった」という人も実際に増えてきています。
そう考えると「夫婦だから」と言って一緒にいることにこだわる必要はない時代へと変化してきているのかもしれません。
他人に左右されず自分たちで決める結婚が幸せへの近道
法律婚に基づいた一般的な夫婦関係にこだわる人が、まだまだ多いのは否めませんが、事実婚や別居婚など自由な夫婦関係を選択する人たちへの理解は以前よりも確実に深まっています。
今回ご紹介したA子さんもB子さんも紆余曲折ありましたが、“幸せ”を諦めない人というのは、周りも応援したくなるものなんだなぁと感じました。