不自然な持ち方、肩こりの原因は…

横棒だけでなく、横書きの文字も漢字もローマ字も“左から右に”書くようになっています。漢字の部首も左の部分から書きます。

更に左手で筆記用具を持つと自分が書いている文字が見えません。

書いている最中、状態が見えないのは誰しも不安です。だから、鉛筆を持つとき、向こう側から手を持ってきてかぶせるように持つしかありません。でも、肩も凝りますし鉛筆の持ち方もおかしくなります。

サインをするオバマ大統領。 Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by whitehouse.gov

これだけでも! 右手で習慣づけた方が便利なこと

ボール、お箸、ハサミ、駅の自動改札は不便を我慢して左のままでもいいかもしれません。

けれども、筆順だけは「右利きの人に合わせなさい」と暗黙のルールがあるので、文字書くことだけは右に直しておく方がいいかもしれませんね。

では、「左利き」の直し方は?

さて、直す場合。左で書き慣れている子が右に矯正されるのは相当、ストレスがかかります。

そんなとき「どうして左手を使うの!左手で書いちゃだめだって言ったでしょ!何度言ったらわかるの!」と叱られては文字を書くこと自体が嫌いになり、勉強も嫌になってしまいます。

次のように言葉をかけましょう。

「わ~左手で書けるなんて凄いね。」*左手で書いていることを褒める。
「ママなんか左手で書いたらミミズみたいお化けみたいな字しか書けないわ」

「もし、右手も使えるようになったらもっと素敵だね。両手を使えたらスーパーマンみたいだね。もう、左手では上手に書けるから、これからは右手で文字の練習をしてみようか」

これですと俄然、やる気が出ます。

できれば両手を使えるようにしよう!

実際、両手が自在に使えるようになるととっても便利です。

大人もパソコンのキーボードは最初から両手で使っているので、キーボードを右手、左手を器用に使って打っていますよね。このように使う道具によって使い分けすることも可能です。
人間はそんな能力を持っています。

ですから、筆記用具は右、料理は左など使い分けをさせると良いでしょう。

両手を使うのが難しい場合

文字を左で書くことが既に定着しているようだったら今更、苦手な右手で書くことを強制することもありません。

我流でパソコンのキーを長年打ち、結構早く仕事が出来る人が「タッチタイピングで正確な指のポジションでないとダメ」と強制され、資料作成が捗らずモチベーションが下がっているような状態になってしまいます。

簡単に習慣づけられる子とそうでない子がいます。10日間くらい続けても難しそうだったら文字も左で書くことを認めましょう。

「絶対に右利き、絶対に左利き」と白か黒か決めるのではなく「できれば右に直したいな」というテキトーでゆるい感覚で子どもにも接してあげましょう。

左利きについてのお話でした。