「1日1時間」は、非現実的?

また、買い与えるだけではなく、マンガやゲームを通じて親子のコミュニケーションも大事にしたいところです。

コミュニケーションのあるなしは、同じマンガやゲームを「こどもを静かにさせておく小道具」ではなく「こどもを成長させていくためのツール」にしてくれるからです。

マンガであればお話の内容を少し話し合ってみたり、カードゲームやテレビゲームであれば一緒に遊んでみることです。
それはマンガやゲームの内容を親も知る、ということになりますし、こどもの世界を広げるステップをコントロール委していく、ということでもあります。

ゲーム機を親子全員が一台ずつもっていても、親子の会話はたくさんある、という家族はいくらでもあります。
一緒に協力してゲームをする時間を取ることで、それは親子のコミュニケーションツールに変わってくるはずです。

遊ぶ時間についてもメリハリを考えさせてみたいものです。

親も昔はドラクエに夢中になって朝までのめり込んだのであれば、こどもに「1日1時間」というのは非現実的ではないでしょうか。

集中してやる時期と、ほとんど遊ばない時期、というようなものもあっていいように思います。
(例えば、毎日ぴったり1時間読書するより、集中して3時間以上読む日もあれば、まったく読まない日もあるほうが人間的だと思いませんか?)

こどもがひとりでのめり込んでいるゲームの場合でも、食事どきの会話などを通じて、夢中になっているこどもの様子を把握するようにしてみましょう。

こどもががんばってゲームを攻略している話をしてくれたら、食卓の話題も盛り上がるかもしれませんね。

実は、スマホやインターネットも同じ

親がよく分からないもの、新しいメディアとのつきあい方を考える、という点では、スマートホンの与え方やインターネットの利用のさせ方などにも同じことがいえます。

自分が知らないからこどもにもさせない、では将来こどものリテラシーは育たないままでしょう。しかし、無制限にどんなサイトもアクセスさせるような放任主義も考え物です。

「いつ与えるか」「どのように利用させるか」をこどもとも話し合いながらルールを決め、ときどきチェックし見直しもしながら、使わせてみたいものです。

親が自分が分からないものを否定することは簡単です。しかし、こどもの好奇心を全否定するようなことはしないでほしいな、と思います。

やまさき・しゅんすけ 「人生の幸せの問題は、たいていはお金の問題である」という考えのもと、お金と幸せについて考えるファイナンシャル・プランナー(FP)。公的年金制度・退職金制度、投資教育が専門。Twitterでは毎日一言「お金の知恵」をツイートしてます。副業はオタクで、まちあるき、アニメとコミック、ゲーム好き。所属学会は東京スリバチ学会と日本年金学会