小惑星探査機・はやぶさまでイケメンに!

平面作品だけでなく、立体作品もある。なんと王子様が描かれた九谷焼まで。金沢で個展をした記念に制作したそうだが、釉薬を載せるのが大変だったとのこと。木村さんはいつか料理を載せてみたいそうだ。どんな料理がよいか尋ねたところ「お刺身、フグの薄造りとかいいんじゃないでしょうか?」とのこと。

 

「小惑星探査機 はやぶさ」を擬人化した作品は、背景の宇宙に錫(すず)箔の砂子がまかれ、星の瞬きを再現している。はやぶさの映画に感動し、号泣してしまい描くことを決意したそう。幾多の困難を乗り越え、傷だらけになって地球への帰還を目指す姿に心を打たれる。

野生のヒーロー・ターザンをモチーフに、五行思想と神獣をテーマにした、ワイルドでセクシーな男性たち。アルビノのニシキヘビとガラパゴスゾウガメで玄武、ワニは龍を表している。

鰐虎図屏風 右隻「鰐乗って行こう!」は、狩野永徳の「唐獅子図屏風」と同じ大きさ。竜虎図として対になる「アジアの白い虎」があったが、そちらは婿に行った(売れた)そう。

ベニコンゴウインコの朱雀とターザンが描かれた大凧。会場の天井に設置され、まるで上空からイケメンが降ってくるよう。

「草食男子」と「肉食男子」の楽園

「男子楽園図屏風 East & West」 は2枚の屏風を繋げた大きな作品。中心の木を挟んでふたつの世界が広がる。

左隻「EAST」には農耕男子、いわゆる草食男子。畑を耕したり、野菜を収穫したり、自給自足の生活を送っている。『大きなかぶ』や『おむすびころりん』を連想させるモチーフもある。

右隻「WEST」には、イケイケな文字通りの肉食男子。カウボーイたちによる西部劇のような世界だ。

彼らの世界に女性はおらず、ホモソーシャル的な社会を築いている。木村さんは“腐女子”ではないものの「好きな男子が、部活や男友達とワイワイやってるのを、憧れの目でずっと見ていたような感じ」を表現しているそう。その気持ち、すごく分かる……。

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