いたずら? いいえ、こんなあそびが非認知能力を高める!
マイ財布
ちょっと目を離したすきに、お財布の中身をバラまかれてしまった! こんな時、叱って終わりではもったいありません。
子どもにしてみたら、ママの持ち物はみんな「本物」でおもしろそうに見えるもの。特にお財布は人気アイテムですよね。
とはいえ、現役のお財布をいじくりまわされるのはさすがに困りますから、いらなくなった財布を用意し、中に不要なポイントカードやお札サイズに切った紙を入れて、「マイ財布」をつくってあげましょう。リアルであればあるほど、子どもは喜びます。
危険を取り除きつつ、子どもの好奇心を存分に満足させてあげられる工夫は、ちょっと考えればいろいろ思いつくはずです。
ペットボトルで水遊び
ペットボトルの中身を移し替える遊びは、多くの子どもを夢中にさせますが、キッチンが水浸しになるのは困りもの。だったら、水遊びと割り切ってお風呂で盛大にやらせてあげましょう。
用意するのは、使った後のサイズの違ういくつかのペットボトル、ペットボトルのふた、コップなどでじゅうぶん。
さらに、ペットボトルにキリで穴をたくさんあければ、手作りジョウロの出来上がりです。
段ボールは万能
子どもは箱やカゴ、衣装ケースなど、いろいろなところに入るのが好きです。筆者の息子は、冷蔵庫の野菜室や、ブックエンドのすき間に入っていたこともありました。
でも中身が入っているものは、入られて困ることもあります。そんな時、大きな段ボールあれば、お風呂ごっこができちゃいます。つなげてくぐれば、トンネルごっこ。取っ手をつければ、おもちゃを入れて運ぶこともできますね。捨ててもいい段ボールですから、盛大にお絵かきもできます。
晴れた日はまず外へ
大人にとっての散歩が気分転換になるように、子どもにとっても外へ行くことはいい刺激になります。
外の世界は、家の何倍もおもしろそうなものであふれています。子どもは五感を最大限につかって、からだで感じるものをすべて吸収しようとするでしょう。
子どもが小さければ小さいほど、その発想は自由で、大人の考える枠を軽々と超えてきます。たとえば公園のすべり台。すべり台を下から登ろうとするのは、小さな子どもにはよく見られることです。
今の公園は決まりだらけでルールから外れる遊びは禁止されがちですが、他人に迷惑をかけないよう親が配慮することで、子どもが自発的にやってみたいことはやらせてあげたいものです。
今日の散歩のコースは子どもに主導権を握らせて、気ままに歩いてみるのはいかがですか。
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物質的にある程度満たされて豊かになった今の時代は、親が子どもに与えてあげたいと思うものが、以前と比べて変わってきている時代なのではないかと感じます。
たとえば「自己肯定感」という言葉の広まりと共に、だんだん物質的な豊かさよりも、内面的な豊かさを子どもに与えてあげたいと思う親が増えているのではないでしょうか。
非認知能力は、内面的な豊かさ、つまり幸せと関係があるようです。
ですが、本書には「将来のために非認知能力を育てることを考えるのではなく、子ども時代の現在の毎日が満たされるために、子どもに向き合うことが大事」と書かれています。
子どもをちゃんと育てなくては、幸せにしなくては、というプレッシャーを感じることも多いかもしれませんが、そもそも子育てに正解はありません。答えを求めるよりも、そのつど親も子どももより笑顔が増える方を選んでいけば、まちがったことにはならないのでしょうか。
非認知能力に関しては、かた苦しく考えず、家の中のもので子どもが興味を持ったものから遊びにつなげていけばいいのだと思います。アイディアに詰まったら、『非認知能力を育てるあそびのレシピ』を開いてみてくださいね。