幼児期の子どもを持つ親は本当にたいへん。特に男の子のママは一日中怒鳴ってばかりなんてことも多いのではないでしょうか?

スーパーなどでもよく大声で怒鳴っているママを見かけます。日本ではよく見る光景ですが、欧米では親が怒鳴っている姿をほとんど見たことがありません。

しつけは親の役目というのがはっきりしている欧米なのに、子どもを叱ったり注意したりしていないのでしょうか?

実は、欧米の親のしつけ方には日本人とは違うやり方があるようです。

今日は『モンテソ―リ教育で伸びる子を育てる』の著書で、日本・欧米いいとこどり育児を提唱している平川裕貴がお話しします。

欧米の親は子どものやんちゃに寛大!

子どものやんちゃに関しては、欧米の親は日本の親より寛大だと感じます。

欧米の人達の話を聞いても、テレビや映画などのシーンを見ても、欧米の子ども達のやんちゃは結構ダイナミックです。

昔、筆者のスクールで教えていたカナダ人男性は、子どもの頃マントをつけて屋根から飛び降りようとして、親を慌てさせたと言っていました。ヒーローものの影響でしょうか、自分も飛べると思ったそうです。

まあ、その姿を見た親の慌てぶりが目に浮かびますね。

そんなやんちゃからすれば、おもちゃを壊したり、ジュースをこぼしたりなんて言うのは、本人に危険が及ぶわけでもなく、他人に迷惑をかけるわけでもなく、欧米の親にしたら、たいしたことないのかななんて思ってしまいます。

日本の親は怒鳴らざるを得ない?

日本ではしつけと言うと、怒鳴ったり叱ったりすることだと勘違いしているような親も多いのではないでしょうか?

親だけではなく、社会全体でそう思っているような節もあります。ですから電車やスーパーなどで、やんちゃをしている子どもを叱らない親がいると「なぜ親は叱らないんだ!」と批判が集まったりします。

子どもはそんなに素直に親の言うことを聞かないことの方が多いので、周りに迷惑をかけているのではと気兼ねしている真面目な親は、だんだん声も大きくなり、イライラもつのってつい怒鳴ってしまうのですね。

公共の場所や人の多い所でも、なんとなく親は大声で怒鳴らないと、しつけをしていないように思われてしまうのです。人前で怒鳴ったり叱ったりすることが、ちゃんとしつけをしていますというアピールにもなっているんですね。