――セリフは全て日本語。それも、昔の言い回しが多いですよね。
ヨンミン「そうですね。台本を読んで、初めて覚えた日本語が『まことにございますか?』でした(笑)。『本当ですか?』という意味だと聞いて、びっくりしました。でも、その語感になんだかハマって、最近は普段話すときにも『まことにございますか』を使っています」
セヨン「僕は2度目なので内容や単語の意味はだいたいわかっているのですが、『た行』と『つ』の発音がどうしても難しくて。例えば『ともに戦っていただけますか?』というセリフも、集中しないと、『たかたった、たかたかたかた?』ってなっちゃうんです(笑)。しかも僕のセリフには『みつ殿』という単語がすごく多いんです! “これはあんまりだ!”と、演出家の方に『 “みつ殿”を、“みく殿”とか“みさ殿”に変えてみてもいいんじゃないですか?』と提案したりもしました。『できるわけないじゃん』ってあっさり却下されましたけど(笑)」
――おふたりの殺陣(たて)のシーンは見どころのひとつだと思います。殺陣の練習は順調ですか?
ヨンミン「僕の一番の心配事が殺陣なんです。僕は刀ではなく銃を持って戦うんですが、『Honganji』に出てくる銃のなかで一番大きいものなんです。練習のときは仮のものを使っているのでそこまでではないですが、本番で使うものはかなり重いというので、うまく扱えるか……。対峙する人を怪我させてしまったらどうしようという心配もあります。それは練習して克服するしかないので、最近、時間があるときは、稽古とは別に、スタジオを自分で取って練習をしています」
セヨン「それはすごい努力ですよね。僕は、自分の一番の見せ場は殺陣だと思っているんです。今回、前回と同じ殺陣をやるのは自分が退屈だと思い、演出家の方に新しい動きを取り入れたいと直談判しました。前回より、もっとパワーアップした殺陣が見られると思います。練習では、肩や足首を怪我してしまったりも。刀はもちろん偽物なのですが、どうしても切れてしまうんです。練習だけでも3~4着、服に穴を開けてしまいましたね。少しでも気が緩むと危ないので、集中して演じるようにしています」