――閉鎖的に育児をして鬱々としちゃうママって現代は多いと思います。
私の場合、ブログがあって助けられる部分もあったんですけど、ついブログに逃げがちで。
生身の人間と会話するみたいなことが少なくなっちゃって、なんでも困ったらネットで探そうみたいな感じで(笑)。
そこで救われることもあるけど、そればっかりになっちゃうとどこか不安ですよね。
ちょっと外に出た時に、ママ同士で公園散歩行っている人を見ると「ヤバイ!」みたいな焦りが(笑)。
どこか解消されないですよね、ブログだけだと。だんだん言葉を選ぶようになりますし、たまにバッシングされたりしますしね。
仲良しのママ友さんと月一回くらい遊ぶんですけど、そのときはうまく一人前になれたというか、“やらなきゃいけないことクリアしている感”があります(笑)。
我が子への試練で切なくなった卒乳
――卒乳のエピソードも、参考になるママが多そうです。お風呂の中でおっぱいにありつこうとする娘ちゃんの自我の芽生え(?)が印象的でした(笑)。
今でも覚えていますね~(笑)。
自分を抑えようとする気持ちが見え隠れしていて。これはやっちゃいけないと思いつつ行っちゃうみたいな、葛藤している感。
子どもが試練を目の前にしているところを見て、そんな試練を私が与えちゃったなっていうのが切なかったですね。一方で成長をうれしくも思いました。
断乳に成功したときは、やっと「解放されたー!」って。「ビールだー!かんぱーい!!」みたいな(笑)。
でも、「これ成功しそうだな」って思うと、同時に余裕が表れるのか、寂しさも出てくるというか。こういう姿も見られなくなるのかっていうのを思うと、寂しかったのを覚えています。
育児ブログはブルースのようなもの!
――ブログは今も続けてらっしゃいますよね。コミックエッセイ化もするほど反響の大きいものになったわけですが、この育児ブログとの付き合いをどのように感じていますか。
育児って誰も見てないし、ひたすら地味な日常の繰り返しなんですよね。
出産する前は、憧れて『たまごクラブ』とか読んで「早くお母さんになってエンジョイしたい!」とか思っていたんですけど(笑)。女性としての喜びを感じたいって。
産んでみたら、実際は地味で自分の休憩時間も自由もそんなになくて。
新天地を求めて行ったはいいけど、その先には地味な労働=育児にしばられる毎日、というか。
それがブログのおかげで、辛くて大変なところを「そうだよねー、がんばろうねー」って共有できるので、重い気持ちを消化できるんですよね。労働讃歌みたいな?(笑)
大変なときってみんなで掛け声掛け合うじゃないですか。まさに“ブルース”ですよ。
黒人の人たちが奴隷開放で新天地を求めたけど、実際に生活するのはすごく大変で意外と困難の連続で。そんな中、唯一みんなで歌いはじめたら、それが楽しくて、“魂の開放”みたいな。
私にとってブログって、ブルースみたいな……大げさだけど、そんな感じかもしれないです(笑)。
まとめ
ナナイロペリカンさんは現在、『たまご絵日記 新米かあちゃん奮闘記』に描かれているタマコちゃんと、その後生まれた次女キミコちゃんのふたり姉妹育児に奮闘中。
現在も続く育児ブログの中から、長女タマコちゃんの出産から1歳くらいまでの成長がまとめられている本書は上記で紹介した部分以外にも思わず笑って共感できるポイントがいっぱい。
育児がつらいとき、笑って息抜きしたいとき……。ぜひ読んでみてください。きっと肩の荷がちょっぴりおりるはず!