ネパールはたしかに国としてはまだ貧しく、そこで子どもを産むのは残念ながらリスクも非常に高いんです。けれども妊娠中も産後も、ママが鬱々としてしまうことは日本のように多くはないように思います。
かたや日本は、出産についていえばいまや世界トップクラスの低リスク国です。
そんなに恵まれた環境のなかで無事お産を乗り越えたママたちなのに、逆にたったひとり、知らず知らず社会から切り離され、追い詰められてゆくのです。
頑張り過ぎちゃうママに、いま思い出してほしいこと
――振り返れば私も、窓の外に目をやって「あー夕焼けだ、また一日誰とも話さずに終わったなぁ」なんて、涙がこぼれたこともありました。
光畑:悲しいことに、そこからさらに我慢に我慢を重ねてしまうママが少なくありません。
「この子のために頑張っているんだから!耐えて、踏ん張らなきゃ!」と。
でもね、それって本当に、子どものためになっているのかなぁ。
――ええ?ママの頑張りが、無駄ってことですか?
光畑:そうじゃない、そうじゃないです!お友だちにアドバイスをするつもりで、どうぞ一歩下がって見てみてください。
そういう“我慢”は本当に、子どもの幸せにつながっているのかなって。
――たしかに「こんなに歯を食いしばって頑張っているのに!なんで?」なんてイライラすると、子どもも余計泣いたりして……自分ばっかり空回りしちゃうというか。
光畑:お母さんの頑張る姿は、この上なく美しいものです。でもそれが度を過ぎると、ママはもちろん、子どもにとっても辛いことになりかねません。
これは、ママの頑張りを否定する意味では決してありません。けれども、子どもの側からしてみたら「そんな我慢、頼んでないし」、「知ったこっちゃないし」、「無理するぐらいだったらニコニコしてくれているほうがずっといいのに」ということかもしれない……
表現が難しいのですが、いわゆる独り善がりかもしれないわけです。
そしてこれがさらにこじれると、子どもとの関係に自分の人生も存在も依存してしまう「共依存」のようになってしまうことも、怖いけれどもあり得るんですね。
“母という名の病”や“墓守娘”なんていう言葉が、母親による娘の人生の支配として語られることもありますが、ママの子どもに対する“頑張り過ぎ”は、時に“子どもの幸せ”にはつながらないこともあるということを、頭の片隅で覚えておいてもいいのかな、とも思うわけです。
とはいっても、たったひとりで子育てをしていると、そんな視点にも立てなくなる。外とのつながりは、その意味でも大切なのではないかしら。
――なんだか、恐ろしくなってきました……そんなネガティブな現状に、解決の道はあるのでしょうか。
光畑:あります!あるんですよ!
産前産後のホルモンバランスによる不調などには、まず医学的なフォローが必須です。でもそれだけではなくて、悩めるママたちの相当数が救われる、もっとラクちんな方法があります。
やっと!明るいほうの話にゆけますね(笑)。
結論からいえば……