小学校入学までに、少しくらいは“ひらがなの読み書き”が出来るようになってほしいですが、幼児期から日常生活でどんなことを意識すれば、子どもが文字に興味を持つようになるのでしょうか。
『きれいに書ける ひらがな (おうちレッスン)』の著者の立石美津子がお話します。
自分の名前だけでなく友達とお手紙交換する楽しみを持つなど、文字が書けると世界が広がります。
ただし、その前に文字を読めていることが肝心です。例えば「あ」を読めないのに、書いていることは単に図形を写している、つまり絵を描いているのと同じ状態になってしまうからです。
まず、読めるようにしましょう。次に具体的な方法をご紹介します。
読めるようになる6つの方法
1.街中の看板を読んで歩く
街中を見回しましょう。たくさんの文字が溢れていることに気が付きます。ママが目的地に向かってまっしぐらに歩いている間に、子どもは手を引かれて、あるいはバギーに乗りながらそれらが目に飛び込んできます。
このチャンスを生かしましょう。黙ってどんどん通り過ぎていくのではなく、お店の床に置いてある「ようこそいらっしゃいませ」の玄関マットを読んだり、「三菱東京UFJ銀行」「おかしコーナー」の文字を読んであげたりすると、文字に興味・関心を持ちます。
更に子どもは記憶力がいいので直ぐに覚えてしまいます。人に聞かれるとちょっと恥ずかしいかもしれませんが、やってみてくださいね。
2.メニューを読みあげる
ファミレスに行ったとき、黙ってメニューを見てママが決めるのではなく、子どもと一緒に開いて“焼き肉定食”“あらびきハンバーグ”“しゃぶしゃぶ食べ放題”“お子さまメニュー”“お得なセット”“オムライス”など読み上げましょう。
大好きな食べ物なので読めるようになります。漢字も読めるようになります。ファミレスメニューはハンバーグ、カレーライス、スパゲッティなどがありカタカナの学習にも最適ですよ。
3.カルタをする
ひらがなで書かれている色々なカルタが売られています。意味はわからなくても“ねこにこばん(猫に小判)”“たなからぼたもち(棚から牡丹餅)”“かえるのこはかえる(蛙の子は蛙”と文章で読んでいるうちに、なんとなく読めるようになってきます。
また、諺はリズムやテンポがある文なので、結構子どもが興味を持って直ぐに覚えてしまいます。“門前の小僧習わぬ経を読む”状態で構わないのです。その意味することは小学生、中学生になって学べばよいのです。
4.ひらがな表でかるた
100円ショップにも大判の貼るタイプのひらがな表がありますよね。あれを壁に貼るだけで一安心してしまい人がいます。でも、貼っておくだけですと壁紙と同化してしまい、次第に意識が向かなくなってしまいます。
トイレタイムの時に読み上げたり、床に置いてカルタのように「“ぬ”はどこかな?あった!」といった感じ指差ししたり…与えっぱなしではなく遊んであげてくださいね。
5.ひらがなの積木
ひらがなが書いてある積木が沢山の種類売られています。
これをただ積んで遊ぶだけでなく、カルタの札のように取り合いをしたり、「み・か・ん」と並べたり、「あ・り・さ」と名前を作ったりしているうちに読めるようになります。