早合点は夫婦関係を劣悪にする

ところで「例3」ですが、このような内容だけで、夫と女性が「不倫関係」だと判断するのは早計だと感じます。

もちろん、なかには「体の関係があるかないかじゃなくて、こんな内容をやり取りすること自体が許せない」と思う人もいることでしょう。

今までに相談に訪れた人のなかには、夫が異性と何気ない会話のLINEをしているだけで離婚を考えている女性もいました。

つまり、慰謝料云々、訴訟云々ではなくて「私は嫌だ」と感じた時点で、浮気や不倫だと捉える人もいて夫婦関係が悪化してしまう人たちも少なくないということです。

ですが、一部分だけを切り取って夫を完全にシャットアウトしてしまい、この先本当に後悔しないのでしょうか?

誤解や、お互いの解釈の違いであることも多く、いくらでもやり直せるはずだった夫婦が、深く話し合うこともなく諦めてしまうことは、とても残念に思います。

たとえ、たまたま夫のLINEを見てしまい、異性とのやり取りを読んでしまったとしても、客観的に受け止め、事実を確認する冷静さは必要ではないかと思います。

早合点は、不幸の始まりです。

LINEという“パンドラの箱”を開けてしまった人は、覚悟をもって臨まなければいけません。

知らなくてもいいことを知ってしまったばかりに、悶々とした気持ちで毎日を過ごすことになってしまった人を多く見てきました。

相手のLINEを見たくなるくらい不安になってしまう人は、今までのコミュニケーションに必ず問題があると言っても過言ではありません。

相手のことを知りたければ、とことん相手と話し、向かい合うことが大切です。

たかくさぎ はるみ:夫婦問題カウンセラー。今までの相談件数は8000件以上。浮気・不倫、離婚、別居など多くの夫婦問題を解決に導く専門家。独身男女からの結婚前相談も多数寄せられる。カウンセリングの他、テレビ出演やセミナー、講演、コラム執筆など幅広く活躍中。HP⇒「HaRuカウンセリングオフィス」 ブログ⇒『みんな違って みんないい「オリジナル夫婦」で幸せになろう!』