学資保険の「保障」が魅力的ではない理由
その理由は「保障」にあります。最近の学資保険は、従来はついていなかった保障がついているため、元本割れの可能性があるのです。
保障の内容は子どもが病気をしたり入院した際に給付金が出る「医療特約」、保険者である保護者に死亡など万が一のことがあった際、その後の支払いが免除される「育英年金特約」など。
ですが、今は子ども医療費は基本かからないですよね。すべての自治体が子どもの医療費の助成を行っており、入院に関しても、子どもの中学卒業、もしくは高校卒業までの入院費用を援助している自治体がほとんです。
となると、「医療特約」はそれほどありがたいものではなくなります。
また、「育英年金特約」に関しても、今は子どもが生まれるとそれなりの保険に入る親も多いですから、他の保険で十分ということになります。
「貯蓄効果」を狙うならつみたてNISAがおすすめ
学資保険のデメリットはまだあります。それは、もしものときに引き出せないという点です。
学資保険に手をつけることは、できるかぎりしたくないことではありますが、この時代、何があるかはわかりませんよね。もしものときにお金が入り用になっても、学資保険は決まったタイミングでしかおろせません。
その点、おすすめなのが、つみたてNISA。「え、投資?」と引いてしまうかもしれませんが、つみたてNISAは「特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度」です。
投資は投資ですからリスクはゼロではありませんが、運用商品は金融庁審査済みのもののみなので比較的安心です。運用益は非課税で、非課税投資額は年間40万円なので、手軽に始めることができます。
ちなみに子どもの将来の資産形成をサポートする目的のジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)もありますが、こちらは18歳までに引き出してしまうと課税対象になります。また、制度そのものも2023年末で終了予定となっています。
手軽で初心者向けといはいえ投資は投資ですから勉強は必要ですが、これからの時代、ただ預けていて大きく返ってくることは望めません。貯蓄効果を狙うならつみたてNISAを検討するのも一つの手です。
子どもの教育資金の貯め方も時代と共に変わります。これから考えるという人は、低い返戻率で保障を取るか、リスクはゼロでなくても攻めの姿勢で行くか、よく検討してみてください。
<参照>金融庁 NISAとは?