新しい学年になることを機に、お子さんにスマホを持たせようかお考えのママ・パパは少なくないのではないでしょうか。
BIGLOBEが0~12歳までの子どもを持つ20~50代の男女に調査したところ(600人)、10~12歳の親の約6割が、既に子ども専用の端末を持たせているとのこと。
小学校高学年にもなると、「同級生の○○ちゃんが持っているから自分もほしい」といったお子さんの声が聞こえてきそうですね。
お子さんにスマホを持たせることは、いつでも連絡が取れるようになり安心できる一方で、ネガティブな事態になる可能性も出てきます。
最近では、悪ふざけの延長でTwitterに画像を投稿して、それが炎上するといったケースが度々ニュースになっていますよね。
例えば、パトカーの屋根に乗った少年は器物損害容疑で逮捕。著名人に殺害予告した中学生は書類送検。
そして、もはやお馴染み感のある、冷蔵庫に入っての撮影は、店舗が閉店に追い込まれたり、学生自身が退学処分を受けたりと、笑い事では済まされない事態となっています。
最近では、沖縄の中学校が暴行する動画がネット上で流れ、こちらも炎上することとなりました。
本人にとっては悪気がなく、ほんの冗談のつもりで投稿したとしても、世間はそう受け取ってはくれません。炎上し、個人が特定され、それがまたインターネット上に晒されるのです。
そういった炎上ものが次から次へと出て来るので、世間の注目がすぐに別のところにいくことがあるのですが、一度炎上してしまうと、なかなか抜け出せないループがあるのです。
「炎上の本当の恐ろしさ、解決方法がないのは、炎上を引き起こした本人のその後、5年度、10年後、15年後、20年後、25年後……その後の人生です」
そう指摘するのは、グリー株式会社で、ネットの安全利用を促進する「安心・安全チーム」マネージャーとして、全国で年間300回以上の講演を行う小木曽健さんです。自著『11歳からの正しく怖がるインターネット: 大人もネットで失敗しなくなる本』で、炎上の恐ろしさを紹介しています。
炎上は一体、何年経てば終わるのか
例えば前述の炎上者の場合。今回のことを重く受け止め深く反省し、しっかりと謝罪をしました。また、行動を改めることで日常を取り戻すことに成功し、炎上の件はすっかり過去の話となっていました。
そんな当事者が、私立高校の推薦合格を得ることに。努力をしたのです。これには本人も家族も大喜び。
ところがその矢先、思わぬ邪魔者が登場するのです。
数日後、高校に1本の電話がかかってきました。過去のリークです。炎上の発端となる事件を起こしたことを密告し「そんな学生に推薦合格を出してしまうなんて、ネットで笑いものになるぞ」と。
すると、どうでしょう。学校側はリスクを負えないので、慌てて合格取り消しなど対応をします。合格したはずの高校入試でしたが、スルリと逃げていってしまうのです。終わったはずの炎上が、まだ消えていなかったのです。
「実はコレ、日本の全都道府県で起きているんです」とは小木曽さん。実際に全都道府県で学校関係者に聞いたと、同書で明かします。