最近は、休園、休校などが続き、子どもたちも家で過ごす時間が増える中、わが子がゲームに明け暮れていて、「この子ゲームばっかりやっていて大丈夫かしら?」と心配になっているママも多いかもしれません。

そこで今回は、ゲームの可能性を知るべく、そこで、ゲームのオンライン家庭教師「ゲムトレ」を立ち上げた小幡和輝さんにインタビューしてみました。

ゲームは決して悪い側面ばかりではありません。子どもたちが夢中になる理由はきっとあるはず。

ゲームは子どもたちの成長にどんな風に寄与するのでしょうか?ちょっと考えてみましょう。

ゲームに夢中になるわが子に困り果てる親…どう思う?

今回お話を聞いたのは、ゲームのオンライン家庭教師「ゲムトレ」を生んだ、小幡和輝さん。

学校になじめず、10年間の不登校の時期を救ってくれたのがゲーム。勉強も運動も苦手だったという当時の小幡さんは、ゲームの大会で優勝したり、ゲームでたくさんの友達ができたりと、ゲームだったら輝くことができたといいます。

ゲムトレは、全国大会、世界大会などを経験したゲームトレーナーから、ゲームの上達方法やチームプレイなどを学ぶことのできるゲームを使った新しい習い事です。

そんな小幡さんに、ゲームについて伺ってみました。

――ゲームばかりに夢中になる子どもに困り果てる親が多いですが、そうした親に対してどのような思いを持っていますか?

小幡和輝さん(以下、小幡)「例えば『ゲームばかりで勉強をやらない』というお話がありますが、野球ばかりで勉強をやらなくて困っているという話はあまり聞かないと思います。それはゲームに対して偏見を持っているということだと思っています。

僕にとっては野球や囲碁、将棋にハマっていることと、ゲームにハマっていることは同じ感覚なのですが、そう考えていない方が多いなという印象です。

ゲームにもプロ制度はありますし、競技人口は一億人を超えるものがたくさんあります。野球や囲碁も娯楽からスポーツ、文化となっていったように、ゲームも娯楽からスポーツや文化として変化しているのが現代なので、その世代間ギャップがあるのではないでしょうか」

ゲームで友達ができ、自己肯定感も高まった!

――小幡さんにとってゲームとはどんなものですか?

小幡「僕は子どもの頃、学校になじめず、ほとんどの時間を不登校して過ごしました。そんな僕を救ってくれたのがゲームです。学校ではほとんど友達ができませんでしたが、ゲームを通じてたくさんの友達ができました。

また大会に出場し、そこで結果を出す中で自己肯定感も高まっていきましたし、『信長の野望』というゲームを通じて日本の文化や歴史に興味を持ち、一番最初の仕事である日本の魅力を発信する仕事をすることにつながりました。

また中学生の頃にはゲームを使ってお金を稼いでいたので、それがいまの起業家という生き方にもつながっていると思います」

ゲームが子どもを育てるトコロ

そこで小幡さんに、ゲームが一般的に子どもを成長させる部分を具体的に教えていただきました。

1.脳の情報処理能力や集中力を高める

小幡「これは研究でもたびたび効果が証明されているお話ですが、ゲームには脳の情報処理能力や集中力を高める効果があることがわかっています。

しかしこれはゲームをただプレイすればいいという話ではなく、どうやったら上手くなるかを試行錯誤しながらプレイすることで能力が鍛えられていきます。

ですので、単なる暇つぶしとしてやるのではなく、どうやったら上手くなるかを考えながらプレイしてほしいと思っています」

2.コミュニケーションツールになる

小幡「先ほど競技人口が一億人という話がありましたが、これは一つのゲームタイトルの話ではなく、一億人クラスのゲームタイトルがたくさんあり、現代はゲームをやっていない人を探すほうがむずかしいほど、ほとんどの方が何かのゲームタイトルを遊んでいます。

このことからゲームはコミュニケーションツールになり、ゲームをやっていることで共有の話題が生まれ、コミュニティが広がっていくことが多くあります」