復職に前向きになれる、それがママボノの醍醐味

登壇した皆さんからも絶大な支持を得ていたママボノの活動。本年度はどのような活動を行っていたか、事例報告がありました。

まずは「せたがやチャイルドライン」のリーフレット改訂に携わったチームの発表です。

社会福祉法人世田谷ボランティア協会の事業のひとつで、悩み事や相談じゃなくても電話するだけで、ボランティアの「受け手」と話ができるという18歳までの子ども専用のフリーダイヤルサービスです。

要望を受け納品したのは「生の声を載せたリーフレット」でしたが、意欲的なママたちはPRポイントなどをきっちりヒアリングし、納品の際には、拡散チャネルの強化や設置場所の増加などの提案も行ったそうです。

活動を進める中で難しかったこととして「時間の制約や時間の配分、どこにゴールを置くかのすり合わせ方」など
が挙げられ、まさにワーキングマザーがぶつかる問題を育休中から体現している様子。

そんな中でも、「復職後にこういうチームを作っていきたいという気持ちが強くなった」、「柔軟な働き方を得たいと感じた」と前向きな気持ちに繋がっている様子です。

もう一つは、パネルディスカッションの登壇者でもある村松さんが代表理事を務めるNPO法人GEWELへの
マーケティング調査を行ったチーム。

「対面でミーティングをしたのは最初の1回だけ、それも子連れだったからワイワイして、なかなか喋れなかった」とのことですが、その後はハングアウトなどを活用してコミュニケーションを取りながら、GEWELの今後の活動を提案するためのSWOT分析を行います。

顔を合わせてのコミュニケーションが取れないことはデメリットでもあったけれど、逆に「復職後のリモートワークが可能だなと確信できた」と選択肢が広がった様子。

支援を受けたGEWEL代表の村松さんは「びっくりするくらい質のいいアウトプットをいただくことができました。

こんなに能力もモチベーションも高い女性が多いのに、活かしきれていない企業や社会は本当にもったいないと思います」と力説。

参加者も「視野が広がるし、復帰前のいいウォームアップになりますよ」と太鼓判を押していました。

この他、ドゥーラ協会、市民のためのがん治療の会、子育てネットワーク・ピッコロなど、様々な支援先に対してチラシ制作、ウェブ改善提案、課題整理のワークショップなど多岐に渡る活動を展開したママボノ。

今後の発展がますます期待される中、2017年度も活動が予定されています。募集要項を始めとする詳細はウェブページ、Facebookなどで公開予定。

これから育休に入るんだけど…という人はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。

まとめ

参加者の皆さんも支援先の方々も口を揃えて「ママボノはいいよ!」と発言していた報告会。

復職に向けてのウォーミングアップとしてだけではなく、新たなコミュニティでの繋がりや、交友関係を育む手がかりにもなっていることが分かりました。

ママたちの溌剌とした笑顔が非常に印象的な時間でした。

 

システムエンジニア、携帯向け音楽配信事業でのシステム運用、マーケティング職を経て、妊娠・出産を機にフリーライターに転向。主に育児、教育関連の記事を執筆。子連れで楽しめるサービス探しと世界の子育て事情に興味津々の日々。ストレス解消はお酒と映画。