舞台上では、台詞だけじゃなく、心でも会話をしている

撮影:稲澤朝博

――今後はどういったお仕事をしたいですか?

中村:僕は22歳頃に1回俳優業を引退して、2年ほど前に復帰させていただきました。それまではどちらかというと映像作品のお仕事が多かったんですが、復帰して最近は舞台のお仕事も多くて、舞台に対しての熱量は変わりましたね。たくさん観るようになったし、観なきゃいけないと思うし。毎回ドキドキしますけど、達成感があるし、今後も頑張りたいです。

ただ、今はたくさんいろんなことをやりたい。映像、舞台限らず、ひとつひとつの作品でお芝居を頑張りたいという気持ちが強いです。

――俳優として舞台で演じる魅力はどんなところですか?

中村:やっぱり、同じことをやっていても、1回1回違う。映像だと「もう1回やらせてください」って言えるけど、舞台は通用しないので、それは舞台の魅力だなと思いますね。

同じことをやっていても、ニュアンスが違ったり、声の大きさも変わったり、相手がちょっと演技を変えてきたときに、自分がどう応えるか、とか、舞台ならではのやり取りがあります。

この間の『天照』もそうだったんですけど、相手が喋る演技によって「え?」って返す一文字のニュアンスが変わったりする。それだけで僕は楽しくて。千秋楽が終わった後に、共演者の方から「変えたのわかった?」って言われて「わかりました」って話をしたんです。

でもそれって、事前に話してやったらつまんないのかなって。動きが変わるとかであれば話し合う必要があると思うんですけど、そこまで大きな変化はないので。

ちょっとしたニュアンスとか、今まで息継ぎをしていたところを息継ぎなしで喋るとか、それだけでやり取りも画も変わってくる。そういうことを千秋楽が終わってから話した時に、すごく楽しかったですね。

――舞台上でコミュニケーションをとっている感じですね。

中村:そうですね、舞台上での会話。台詞で会話をしているけど、心の会話もしているというか。それが楽しいなって思いました。

動物でも物でも、何にでもなれる俳優になりたいです(笑)

――今後挑戦してみたい役やキャラクターはありますか?

中村:『BRAVE10』でいうと、僕も半蔵をやってみたいな、という気持ちはありますね。半蔵が登場した時って、一瞬息を呑んで相手が引くじゃないですか。そういう狂気的な役柄や最初から最後まで悪者っていう役は今までやったことがないので、挑戦してみたいです。

最近は人間だけじゃなくウサギ(舞台『天照』)とかもやるようになってきたので、人を越えて動物でも物でも、何にでもなれる俳優になりたいです(笑)。

――最後に、魅力的な『BRAVE10』の原作に、どう自分らしさをプラスして舞台を作り上げていこうと考えているか教えてください。

中村:やはり、原作の漫画があるから舞台ができるので、まずは、かいり先生の世界観を大切にできたらな、と思います。1ページ1ページ気を抜かず妥協せずに描いているんだろうなって、かいり先生のこめた気持ちが伝わってきたので、もっと読み込んでアニメも見て、まずは原作に近い才蔵になりたい。

また、舞台だからこそ、お客様が近くにいて、生で届けられるという部分もある。ただ単に真似だけじゃなく、一歩先にいきたい。人に何か感じてもらえるような作品になれたらいいです。

アクションなどチームワークが大切だと思うので、スタッフや演出家の方、キャストで団結して、エネルギーをお客さんに届けられたらと思います。ぜひ観に来てください!

――ありがとうございました、楽しみにしています!

 

舞台『BRAVE10』は6月28日(水)~7月2日(日)まで、新宿の全労済ホール/―スペース・ゼロで上演が決定しています。中村さんのアクションシーンを生で体感してください!

<公式HP最速先行チケット受付中!>
【受付期間】4月8日(土)11:00~4月16日(日)23:59
※受付は抽選となります。
一般発売チケットは5月27日(土)10:00~より各プレイガイドにて発売。

舞台「BRAVE10」に関する情報は公式HPtwitterをご確認ください。