2:第三者引用
第三者引用とは、「○○さんはこう言ってました」「~って言う人がいました」など、自分ではない第三者を使って言い返す方法です。
第三者を使うことで、多少言いにくいことも比較的すんなり伝えることができますし、相手も受け入れやすくなるのです。
姑にこの話法を使う場合、第三者は権威のあるドクターや、テレビでよく出るような専門家、年配の方が好きな芸能人だとより効果的です。Yes、And法と組み合わせて使いましょう。
(例)
姑「そんな抱っこばかりしてると抱き癖がつくからやめたほうがいいんじゃない?」
↓
「そうですか。あ、そういえばこの間、テレビでお義母さんが好きな○○教授が、抱っこは抱き癖なんて気にせずどんどんやってあげたほうがいいって言ってましたよ~。それを聞いて、私すごく安心したんですよね~」
3:質問を使う
質問というのは、人に分からないことを尋ねるときに使うためのものではありません。
質問は、相手がどんな思い込みや歪んだ解釈、観念を持っているか知ることができるものでもあり、話を具体的に進めて問題解決ができるように持っていけるものでもあるのです。また、質問で、相手の思い込みや観念を外すこともできます。
「東京に住んでいる人は冷たい」「若者はやる気がない」「ゲームをすると頭が悪くなる」・・・このように、人はただの『解釈』を『事実』であるかのように話します。年配の人ほど、この傾向は強くなります。
そこを、「それは、具体的には?」「○○って、たとえば?」「誰と比べて?」「どうしてそう思うの?」など質問を使って深堀りしていくことで、話をより具体的な方向に持っていくのです。
そうすると、ただの思い込みだったり歪んだ解釈、勘違いであることに言っている本人も気づきます。また、問題解決の糸口が見えてくるので、同じような嫌味や愚痴を言われて毎回ウンザリ・・・ということが少なくなってきます。
(例)
姑「あんたたちみたいに親を大事にしない子どもは、不幸になるよ」
↓
「なるほど。ところで、親を大事にするとは、具体的にどういうことでしょうか?」
「そうですか。私たちのどういう行動が、お義母さんを大切にしていないと思われるんでしょう?」
「良い嫁」にならなくていい
姑の言動に腹が立ったり傷ついてしまうのは、結局「良い嫁でいなくちゃ」「完璧な嫁でいなくちゃ」と、自分が必要以上にがんばりすぎている場合が多いようです。
究極のところ、どれだけがんばったって嫁と姑が長い期間ずっと円満でうまくいくことなんて、ないのです。実の親子ですら時にはいがみ合うもの。愛し合って結婚したはずの夫婦だってそうです。
嫁と姑という、年齢差も歩んできた道も立場も圧倒的に違う二人が、分かり合い尊重しあえるなんて、奇跡に近いことなのです。
「良い嫁」をいくら演じようとしたって、無駄だということです。それならいっそ良い嫁になろうなんて思わず、自分のできない部分、至らない部分を認めて自然体でいたほうが、自分が楽になります。
嫁姑関係が比較的うまくいっているところは、嫁が「良い嫁」「完璧な嫁」をしようと思っていません。自分の欠点などをさらけだし、自由に生きて、うまいこと義両親に頼っています。
「良い嫁でいなくちゃ」「完璧な嫁でいなくちゃ」を卒業すると、姑の言葉に腹が立ったり傷ついたりすることが圧倒的に少なくなります。そして、姑の言葉を上手に受け取りつつ、自分の思いを伝えることができるようになります。
「良い嫁になんかならなくていい」・・・そこを目指していきましょう。