読めば映画がより楽しめる!
『アナと雪の女王2』では、前作に比べ、様々な新しい要素が多く登場します。
映画では一瞬しか映らなかった物や、詳しく描かれなかったものが徹底的に紹介されているのが、この「ジ・アート・オブ アナと雪の女王2」なんです。
自然界の四大精霊たちの説明や、ノーサルドラの民であるハニーマレンたちの設定などが細かく描かれているため、この本を読んでから映画を見ると、何も知らずに見るよりも数倍楽しむことができます。
ノーサルドラの住人であるハニーマレンとライダーですが、実はふたりは兄妹であることや、ノーサルドラの民がどのような人々であり、その服装にはどんな意味があるのか。
映画では描き切ることが出来なかった、ここでしか知ることの出来ないエピソードがたくさんあります。
ちなみに、私が読んでいてニコニコしてしまったページは、風の精霊であるゲイルと火の精霊であるサラマンダーを紹介するページです。
サラマンダーにはブルーニという名前があるのをご存知でしょうか? 小さくてかわいい、オラフの新しいお友達です。
コンセプトアートでは、とろとろの炎のようなブルーニのイラストがとってもかわいいので是非見てください。
また、風の精霊ゲイルは、当初の設定では、枯れ葉などを使って、はっきりと表情をつけるような想定がされていたようです。
そんな、表情豊かなゲイルもちょっと見てみたかったと思いつつ、映画では、表情が無くとも風が何かを揺らす動きだけで、ゲイルがどんな性格か理解することができます。
形のない風をどのように表現したのか、その経緯を知ることにより、数秒しかないシーンにも見所が生まれますよね。
精霊たちは、北欧のさまざまな民話や神話をもとにデザインされており、そのどれもがファンタジー小説に出てくるようなお話のため、自分で原典を研究するのも楽しいですよ。
おかげで私はちょっとだけノルウェーの神話に詳しくなりました。
いろいろな美しいモチーフが多い今作で、その全てを網羅している本書籍は、もしかしたら『アナ雪』に興味がない人でも楽しめるかもしれません。
とりあえずちょっと買ってみたらいいのではないでしょうか。
そして、アートに興味を持ったらぜひ映画も見てください。