GRINDER-MAN《HERO HEROINE》2018年

「おととことば」

「おととことば」では、複数のアーティストたちがさまざまな表現で埋め尽くした、巨大な高精細プリントの本《『silence』project》や、AIによる振り付けや映像を駆使したRhizomatiksによるコンサート映像、さらにカメラの前でポーズをとると、誰でもヒーロー・ヒロインになれたりする《HERO HEROINE》など、テクノロジーアートの多彩な表現を楽しめる。

phono/graph×NISSHA 《『silence』project》2019年

「ぼうきゃく」

「ぼうきゃく」では、歩き回る大勢の人の中に、コントローラーで操作することができる自分の分身を見つける《P055E5510N》、漢字やアルファベットをランダムに組み合わせて作り出した文字列を記した《非語辞典》や、そこから新たな名前を作り出す《非後辞典・人名編》など、膨大な情報の広がりを実感しながら、そこから生まれるものも感じ取ることができる。

藤木淳《P055E5510N》2011年
幸村真佐男《非語辞典》1983年〜

「ぎんが」

ラストとなる「ぎんが」では、地球上の水の様子を宇宙から観測した動画映像や、円盤に焼き付けられた映像がゆっくり消えていく《時/ハナ》、壁いっぱいに絵とことばで解説された《宇宙図》が展示され、無限の宇宙に思いをはせることができる。

森脇裕之《宇宙掃査機》2020年
小阪淳《一家に1枚 宇宙図 2020》2020年

「子供のための現代美術展」であると同時に、「大人が子供の心を思い出すための現代美術展」でもある同展。メディアテクノロジーによる作品や映像を通して、純粋に楽しんでみてほしい。

【開催情報】
『おさなごころを、きみに』
7月18日(土)〜9月27日(日)まで東京都現代美術館にて開催