自治体の支援やサービス「住居確保給付金」を活用しよう!

失業して家賃が払えないという場合には、まず大家さんや管理会社に申し出て理解を求めることが先決ですが、支払いの目途が立たない場合は自治体の支援サービスに目を向けることが重要です。

ここで1つご紹介したいのが、就労支援の一環として行っている「住居確保給付金」というものです。

「住居確保給付金」とは、就労を前提とした家賃給付を行っている制度で、「失業してから2年以内で65歳未満である」「失業前に世帯の生計を主に支えていた」「ハローワークに求職の申し込みをしている」などの適用条件はありますが、子育て世帯の大黒柱である夫であれば、ほとんどの人が当てはまるはずです。

気になる給付金については、どの自治他も上限額はあるものの、家賃の額を原則として3か月は給付してくれるというもの。

求職活動の状況にもよりますが、途中更新も可能であり、最長で9か月まで給付してくれる自治体も存在するようです。

そして何と言ってもこの「住居確保給付金」の最大のメリットが「給付」であるということ。給付ですから、後から返済する必要はないのです。

これなら失業中も安心して求職活動に専念できますね。

また「住居確保給付金」は「生活困窮者自立支援制度」の1つとなっており、家賃以外にも「生活が困窮していて子どもの教育費が払えない」などといった相談にも応じてもらえるようです。

実際にこの「住居確保給付金」を利用していたことがあるNさんも、失業中は6か月間家賃全額に相当する金額が給付されたと言いますし、今度大学生になる息子の学費捻出のため、給付型の奨学金の情報も教えてくれたと言います。

そして更には、今後の家計のやりくり相談まで受けられたというから驚きです。

このように「生活困窮者支援制度」は、家賃や教育費などで家計がピンチになった時には助け舟となってくれますから、いざという時のために覚えておいて損はないですね。

家賃や教育費において「備えあれば患いなし」とは「貯蓄」のことを言うのでしょうが、自治体の支援制度のような知識も備えの一部と言えるのではないでしょうか。

ピンチになった時に、知識を活かしいかに冷静で、いかに素早く行動できるか・・・という備えも、現代の子育て世帯においては必要な備えとなるでしょう。

ライター。不動産会社に10年ほど在籍し、賃貸営業、賃貸事務、売買仲介、売買仲介事務、不動産管理営業、不動産管理事務など幅広く経験。現在も不動産会社で勤務しており、おもに賃貸仲介をメインで活動中。好きな言葉は、「根拠のない自信はおおいに結構。それを裏づける努力をするべし」。二児の母でもある。