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一方、白描は墨の線のみで描くもので、水墨が多用する「にじみ」や「ぼかし」は用いられない。その発生は水墨画より古く、中国・漢時代にすでに描かれ、その後、洗練が加えられていった。日本には奈良時代にもたらされ、平安から鎌倉時代にかけて仏像図像、物語絵巻に優れた成果を残している。
江戸時代のやまと絵の画家たちも、『源氏物語』や『伊勢物語』を題材に白描画に取り組んだ。近世の日本では金、墨の濃淡や抑揚のある線なども導入して、表現の幅を広げていった。
白描画のコーナーでは、『源氏物語』や『伊勢物語』を描いた屏風や画帖に加え、復古やまと絵派の画家・冷泉などによる逸品が並ぶ。
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