撮影の最初にお互いを あだ名で呼ぶことに決めた

ーー撮影が進む中で見えてきた意外な一面などはありましたか?

岡田 淳くんに関しては、以前からいろんな作品に出ているのを見ていて、作品に対する愛やその貫き方も思っていたとおりというか、心の内に熱いものを持っている方だなという印象で、それは今も変わらないです。

平手ちゃんはやっぱりどこか“あまりしゃべらない”という印象があったんですけど、こうやって距離が近くなるとしゃべってくれるんですよね。たまに人見知りが出ると全然しゃべらなくなるというか、こうやって(取材陣やスタッフなど)誰かがいるとダメで、3人だけのときとか、皆さんには見せない顔があるので。

志尊 たしかに。3人のときだと一番うるさいよね(笑)?

岡田 それをぜひ皆さまにお届けしたいなと思うんですけど……(笑)。

映画『さんかく窓の外側は夜』 (C)2021映画「さんかく窓の外側は夜」製作委員会 (C)Tomoko Yamashita/libre

ーー3人のときはどんなお話を?

志尊 とにかくまーくんとてちがずっと言い合いをしています(笑)。

岡田 でもそこも普通の女の子という感じで、他の子と変わらないというか、そういうイメージは全く持っていなかったので意外ではありましたね。

志尊 まーくんは印象として、過去の作品でバディとなったときに“後輩”の立ち位置にいることが多くて。でも今回は一番年上で引っ張らなくちゃいけないというのも関係していたと思うんですけど、内側にはすごく強い意志、エネルギーを持っている。

まーくんって“熱量”って言葉がしっくりこないタイプだったんですけど、実はすごく強くそれを内に抱えていて、しかもそれをむやみやたらに表現するんじゃなく、「ここぞ!」というところでにじみ出るのが素敵だなと。

志尊淳 撮影:稲澤朝博

てちは、「どういう子なんだろう? あんまりしゃべらない子なのかな?」と思ってたんですけど、すごくけなげで優しい子なんですよ。人のことを常に気にできる子で、(共演者に対して)体のこととか、仕事が大変な時期だとか把握したうえで、ちゃんと気にかける言葉が言えるんですよね。

一番生活感が見えないイメージというか、僕らもいまだにどういう生活してるか一切知りませんけど、それでも一番家庭的というか、生活感があるというか、女子高生という立ち位置だけじゃなく、ちょっと“母”っぽい立ち位置も持っているというか、不思議な感覚でした。

ーー平手さんから見て、おふたりの印象は?

平手 私から見て、おふたりとも関わることのない存在だと思っていたので、遠い存在のようでした……。

岡田 質問聞いてた(笑)? (聞かれたことと)全然違うよ!

志尊 危ない危ない!

平手 印象でしょ(笑)?

志尊 印象ね。撮影に入って、変わったところとかありますか? って(笑)。

平手 変わったところ?

岡田 変わってない、ってことでいい?

志尊 まだ一段落しか聞けてないからね。

平手 変わったところか……。あんまりテレビとかで、志尊くんがどういう人で、岡田さんがどういう人っていう情報を得ないで話していたので、“差”や“ギャップ”が私の中ではなかったです。

平手友梨奈 撮影:稲澤朝博

ーーお互いにあだ名で呼び合ってるんですね?

志尊 (あだ名で呼ぶことを決めたのは)一番最初ですよ。「何て呼んだらいいんだろうね?」みたいなところから。

岡田 そうだね「淳くん」「てち」だね。

志尊 僕は「まーくん」、「てち」ですね。