本コラムが掲載される7月30日は、今を遡ること54年前に故・力道山が「日本プロレスリング協会」を設立したメモリアル・デーであり、「プロレス記念日」として知られています。

この日本プロレスリング協会を母体として誕生したのが、「日本プロレス」(通称"日プロ")であり、その所属選手だったジャイアント馬場選手とアントニオ猪木選手が日プロ離脱後に創設したのが、今尚、その歴史を刻み続けるメジャー団体の「全日本プロレス」と「新日本プロレス」。

更に、全日と新日から、数多くの派生団体が誕生し……というのが、現在に至るまでの日本におけるプロレスのヒストリーであり、つまり7月30日は"プロレスの原点の日"とでも言うべき記念日なわけです。まさに、「時は来た! ……それだけだ」(by故・橋本真也選手)なのです。

そこで、今回はアニメファンであり、プロレスファンでもある筆者がプロレスアニメの名アニソンを厳選して5曲を紹介します。迷わず行けよ、行けば分かるさ! 1、2、3……ダーッ!

串田アキラ『キン肉マンGo Fight!』(『キン肉マン』OP)

"プロレスアニメ"と聞くと、真っ先にこの作品のタイトルが思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか? 『キン肉マン』は、ゆでたまご先生が『週刊少年ジャンプ』誌上で連載していた同名作をアニメ化した作品。

おバカで臆病でお調子者……だけれど、誰よりも真っ直ぐな正義の心と友情を尊ぶ高貴な精神を併せ持つ"超人"である主人公、キン肉マンを主役とした格闘アクション大作です。

元々は、コミカルなテイストが強いギャグ漫画としてスタートした『キン肉マン』ですが、超人たちがプロレスでバトルを行う「第20回超人オリンピック編」以降は、徐々にプロレス、格闘技の要素が増加していきます。

キン肉マンの心強い仲間となる「正義超人」と、彼らの前に立ちはだかるライバルキャラクターである「残虐超人」「悪魔超人」「完璧超人」といった個性豊かな登場人物が繰り広げる良い意味で荒唐無稽かつ熱く、感動的な闘いの数々は、全国のちびっ子たちの胸を熱くさせました。

まさに、『週刊少年ジャンプ』における黄金の不文律である「努力・友情・勝利」を力強く体現する、少年漫画が生んだ不朽の名作です。

連載とアニメの放映終了後もその愛すべき作品性は世代を超えて語り継がれ、90年代の後半には、キン肉マンの息子である「キン肉万太郎」を主役とした『キン肉マンII世』がスタート。現在では、初代『キン肉マン』の続編である"新章"が連載中であり、今もその世界観を広げ続けています。

アニメ版の主題歌も名曲多数な『キン肉マン』ですが、イチ推ししたい曲は、やはり初代オープニング主題歌の『キン肉マンGo Fight!』です。串田アキラさんのソウルフルな歌声と、森雪之丞さんのペンによるヒロイックな歌詞によって、『キン肉マン』のキャラクター性と作品性が物の見事に表現されています。

まるで、プロレスのテーマ曲のように、聴いているだけで元気が沸々と込み上げてくる一曲! アニソンのスタンダードであり、心震わせてくれる永遠の"名曲"です。