ミュージカルをやることで、歌やダンスが伸びた

高橋颯 撮影:友野雄

――高橋さんといえば、『デスノート THE MUSICAL』が印象的でした。

僕にとって初めてのミュージカルで。今の事務所に入ってお芝居するようになってから、自分と向き合う機会がすごく増えたんですけど、そのきっかけとなったのが『デスノート THE MUSICAL』。

大事な存在だし、僕はWATWINGというダンスボーカルグループに所属しているのですが、ミュージカルを始めてからそこでの歌やダンスも伸びた実感があります。

――具体的にどんな影響があったんでしょうか。

僕は無意識で喋るときの声がちょっと高めなんですね。でも、リューク役の横田栄司さんが「君はもっと堂々とした太くて男らしい声が出るはずだから、意識して喋ってみたら」とアドバイスをしてくださって。

そこから意識して低い声で喋るようにしたら、自分でもびっくりするくらい太い声が出るようになって。その分、喉も枯れにくくなったし、声に安定感が出るようになった。

歌うときも低音がちゃんと出せるからこそ、そこから高音にもいきやすくなって。そのあたりはミュージカルをやってなかったら絶対身につかなかったものだと思います。

――グループで歌っているときとミュージカルの歌唱法は違いますか?

全く違いますね。ミュージカルは声量が必要ですし、ひとつのフレーズに対する言葉数が少ない感じがします。

あとは、より言葉を大事にしますし、その分、息継ぎをするタイミングも重要で。ロングトーンが多いのもミュージカルならではという印象がありますね。

――『デスノート THE MUSICAL』のときはすごくロングトーンがのびやかでしたよ。

ありがとうございます。歌唱指導のちあき(しん)先生のおかげです(照)。

高橋颯 撮影:友野雄

――今回はダンスも見どころになりそうですね。

そうなんです。僕はダンスがアマチュアなので。

――いやいや。

いや、ダンスがアマチュアなので。ダンスがアマチュアなので。

――3回言った(笑)。

本当なんです(笑)。『デスノート THE MUSICAL』で初めてミュージカルをやって歌の面で通用しないところがいっぱいあったように、ミュージカルでダンスをやるのは今回が初めてなので、どうなるのか自分でも心配です。

ただ、あんまり自分でハードルを下げにいくのもアレなんですけど、ジェイミーはもともと普通の男の子。だから、あまり踊りがうますぎてもいけないのかなと。

そのあたりが吉と出るのか凶と出るのかは、稽古をしながら探っていきたいです。