台北の豆花。タロイモ煮、タピオカなどをトッピングした例

豆花ってどんなもの?

日本の人が思い浮かべる台湾スイーツと言えば、マンゴーかき氷とタピオカティーだが、本場でもこの2品が人気を独占しているかいうとそうでもない。

現地でもっとも庶民的で万人に愛されているのは豆花だろう。豆乳を煮固めたものを甘いシロップに入れて食べる。冬は温かいもの、夏は冷たいものを食べられるため、一年中頼めるスイーツだ。

安価で気軽に食べられるのも人気の理由だ。昔は甘いシロップに白い豆花だけという、シンプルなスタイルのものを売り歩くスタイルが主流だった。今は豆花の専門店がトッピングの選択肢を増やして売っている。

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  • 冷蔵庫で1~2時間ほど置けば固まる。シロップ+氷+トッピングでほどよい甘さに
  • 溶かしたコーンスターチと粉末寒天に水と豆乳を入れて数分間煮る。表面の泡はスプーンで取り除く
  • 緑豆は洗ってから圧力鍋に入れ、かぶるくらいの水で煮る。柔らかくなったら緑豆の6〜7割ほどに当たる砂糖を加えて煮詰める
  • 台北の屋台の緑豆汁粉。夏の暑気には冷えた緑豆汁粉が体にしみる
  • 大豆の香りが引き立つシンプルな豆花。ピーナッツを柔らかく煮込んだトッピングは甘過ぎず、子供にも大人にも人気がある

おうちで豆花作り

大豆の香りが引き立つシンプルな豆花。ピーナッツを柔らかく煮込んだトッピングは甘過ぎず、子供にも大人にも人気がある

日本でも豆花を出す店が増えてきたが、自宅で作って思う存分食べたいと思い、手作りにチャレンジしてみた。最近は豆乳のブランドが増えて選びがいがあるが、今回はお気に入りの無調整豆乳で作ってみる。

本格的な豆花は食用石膏と 地瓜粉(さつまいも粉)を使って固めるのだが、今回は家にあった粉末寒天とコーンスターチで代用する。台湾の豆花は、それ自体は甘くなく、シロップの甘みで味がついている。

トッピングは小豆や緑豆を煮たオーソドックスなものにしてみた。トッピングとシロップが十分甘いので、豆花自体はプレーンな味のほうがよい。

シロップにはきび砂糖を使うのがポイント。三温糖や白糖だと優しい甘みが出ないので、ここはこだわりたい。

トッピングも自作で

台北の屋台の緑豆汁粉。夏の暑気には冷えた緑豆汁粉が体にしみる

少し手間なのがトッピング作り。今回は他にも使いまわしができる小豆と緑豆にした。それぞれたっぷりの水でしっかり煮てから砂糖を入れて煮詰める。砂糖は白糖や三温糖でもよい。

圧力鍋で煮ると時短になる。小豆は余ればトーストに塗って食べられる。トースト+あんこは今や全国で食べられているが、小倉トーストといえば代表的名古屋メシ。危険なくらいマッチするので、つい食べすぎてしまう。

一方、緑豆はほんのり苦味があるのが特徴。解毒作用があるので台湾では夏の定番スイーツだ。緑豆は砂糖を加えたら煮詰める前の状態で取り分けて冷蔵庫で冷やすと、冷たいお汁粉として飲むことができる。

もちろん温めて飲んでもよい。トッピング用に煮詰めた緑豆は凍らせてから、牛乳とまぜてミキサーにかけ、シェークにするのもいい。ほてった体を内側から冷やしてくれる。