ーー不登校の子ども達と交流してきた西野さんが大切にしていることは何ですか?
子どもと接する上で大切なのは「大丈夫だよ」という肯定的な眼差しです。その子の伸びていこうとする好奇心の芽を摘まないで、子どもの力を信じてあげれば、子どもは育ちます。
それなのに「これが出来ないと大変よ」と親の心配が子どもをどんどんと生きづらくしていくんです。親が「産まれて来てくれてありがとう。それだけで私は幸せなんだ」という気持ちを取り戻せたら、その想いが滲み出て、子どもに伝わります。
それでも、その子が居てくれることを親がどうしても受け止められない時は、第三の場所、第三の大人である誰かが「素敵だよね、面白いよね、いいね」と言ってくれたら、子どもはちゃんと育つ。社会の中でみんなで育てるんです。「自分の言った言葉をまわりの大人は信じて受け止めてくれる」と子どもが思ったら、いつの間にか、子どもは元気を取り戻していきます。
ーー西野さんはどのような想いから「川崎市子ども夢パーク・フリースペースえん」のような場所を作られたのですか?
「生きているだけでOKだよ」ということを子どもに伝えたいと思ったからです。
まず、子ども達がやってみたいことを挑戦出来ないでストレスを溜めているから、やりたいことが出来る場所を作ろうと思ったんです。
「学ぶ場は学校以外でも学べるよ」ということも伝えたかったからです。やってみたいことに挑戦しながら学校以外でも学び育つことが出来る環境、特に自然体験を通して自然観察も遊びも、道具や工具を使う体験も出来る環境で育つようにやって来ました。
もう一つ、大事にしてきたことは「ここではご昼ご飯を作って一緒に食べる」ということです。まずは孤立している人たちが「ご飯を一緒に食べられる仲間」を実感できたら、そしてご飯を自分で作って食べられるようになったら、不思議なくらい生き生きしてきますね。
食べるって、やはり基本だなぁと思います。美味しいものを食べてるときって、みんな笑顔になりますよね。
取材協力:認定NPO法人 フリースペースたまりば・フリースペースえん
親や友人にも言えない悩みを聞いてくれる子どもの為の相談窓口
せたがやチャイルドライン
18歳までの子どものための電話相談、チャット相談。「名前は言わなくていい」「秘密は守る」などを約束。
全国共通フリーダイヤル 0120-99-7777 月〜日曜日(16時〜21時)
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