3: 結婚式での偶然が功を奏して

「友人の結婚式の後に必ず彼とデートすることにしました。彼に結婚を意識してもらうためです」

そう語るのはOLの愛美さん(仮名・29歳)。

付き合って2年、同じ年の彼はなかなかプロポーズをしてくれなかったので、そこで愛美さんは彼を“結婚に目覚めさせる”ために努力します。

「有名な結婚式場のイベントにも誘ったことがありました。でも反応はいまひとつ。そこで友人の披露宴でドレスアップした姿で披露宴が終わってから彼と待ち合わせをして、『素敵だったわよ』と逐一と伝えていました。心の中で『早くプロポーズして』と願いながら」

ところが一向に彼からプロポーズの気配がなく、長期戦を覚悟したその時でした。

「友人の結婚式でばったり元カレと再会したんです。元カレは新しい恋人と婚約中だというんです。羨ましくなりました。その日は彼が用事があったので、デートはお預け。そこで二次会で元カレと一緒に飲んでいる最中に、つい『彼氏がプロポーズしてくれない』と打ち明けてしまったんです」

元カレには「愛美はもうすぐ30歳だよね。その前にプロポーズするのが男の思いやりというものだよ」と同情されたとか。

彼に思いやりがないのだろうか。愛美さんは考え込んでしまって、ラインの返信も遅くなります。愛美さんの変化に気づいた彼が問いただしてきたので、愛美さんは「会ってから話す」とラインで伝えることを避けたそうです。

「久しぶりのデートで、元カレと再会したことを彼に打ち明けると、むっとしました。でも少したってから、いつものように冷静な彼に戻りました」

友達の結婚ラッシュも終了。相変わらずプロポーズの気配はなかったので、「愛されているのかな」と不安になった愛美さん。
ところがその年の暮れにサプライズ。結婚指輪を差し出した彼からプロポーズされたそうです。

「プロポーズして!」という強い願いが叶ったのは、粘ったおかげでしょう。元カレとの再会も彼の心に揺さぶりをかけ、ラッキーな結末となりましたね。