挑戦をすることが、自分にとっては「青春」だなって感じる

――デビューのきっかけを教えていただけますか。

米倉「『嵐の中で輝いて』を歌うにあたって、不思議な縁があったんですよ。私が大学生の頃はまだネットがない時代で、『Deview』(デビュー)という雑誌にデモテープを送ったり、オーディションを受け続けたりしていたんです。でもぜんぜんダメでした。その頃、ちょうど『ワーナーズインディーズセレクション』というラジオ番組があって、そこでボーカリストとして島田歌穂さんの『君にできること』を歌わせていただく機会があったんです。それが『君にできること』の担当ディレクターの耳に止まって、デビューが決まり、ちょうどそのとき『嵐の中で輝いて』に合うボーカルを探していたことから、私が歌うことになったんです」

――本当に不思議な縁ですね。そうして今まで18年間歌い続けてこられたわけですが、20周年に向けてのカウントダウンライブはどんなものになるのでしょう。

米倉「詳しくはまだ内緒なんですが、20周年に自分の念願だったことを実現できたらなと思っているんです。それをスタッフに相談したところ、じゃあそこに向けて3年かけてどんどん完成させていこうと。だからこのカウントダウンライブはホップ・ステップ・ジャンプの"ホップ"にあたる部分なんです。ジャンプの後には"爆発"が待っているので、それにも期待してほしいですね」

――公式サイトには"パワフルかつ新しいちっひー"というキーワードがあります。

米倉「そうなんです。まずバンドメンバーがスペシャルなんですよ。まず元LINDBERGのベーシストである川添智久さん。そしてGLAYのサポートドラマーであるTOSHI NAGAIさん。ギターは原田芳雄さんのご子息でもある原田喧太さん。そしてキーボードはずっと一緒にやってくれている高山和芽くんという超豪華メンバーです」

――す、すごいメンバーですね!

米倉「こんなメンバーなので、ライブはアニソンとJ-ROCKの融合という感じになると思います。バンドとしてできるサウンドをどこまで追求できるかにこだわってみたいですね。個々のスペシャルな才能をどんどん発揮できるライブにすることで、自分が今まで見えていなかった部分も引っ張りだしてもらえるんじゃないかと思っています」

――それこそがライブの醍醐味でもありますよね。

米倉「CDを再現しようとするライブが多いと思うのですが、個々のパフォーマンスやミュージシャンの持ち味で楽曲が変わっていくのが本当のライブだと思うんですよ。このバンドだからこそやってみたい曲なんかもあるし、アルバムの中の隠れた曲とか、今までにほとんどライブでやったことのない曲とかも考えています」

――昔からのファンにとっても、今までとはまた違う新鮮さが感じられて嬉しいですよね。

米倉「そうなんです。やっぱり挑戦することって大事だと思うんです。特に17年と長くやってくるとどうしても惰性になってしまいそうなことがあるので、こういう挑戦をすることで自分にとっては青春だなって感じるんですよ」