つねに新鮮な気持ちでいて、生き生きしていたいな

――何か惰性にならないよう心がけていることはありますか?

米倉「つねにアンテナを張っていたり、興味があることはどんどんやっていくことにしていたりですね。3年前に事務所を変わったんですが、それも自分の中では大きな挑戦でした。前の事務所はすごく安定していて、何の迷いもなくそこにいられたんですよ。でもそれって、水槽の中の魚みたいなもので、大海原のことはわからないんです。だから悩みに悩んで、デビュー15周年を迎えた年にそこから飛び出しました。怖かったし、勇気も必要だったけど、それによって今度は世界のステージで歌わせていただけたんです」

――世界のファンの反応はいかがでしたか?

米倉「最初に香港に行ったとき、会場の全員が全部の曲を歌ってくれたんですよ。こんなにも知ってくれていて、待ってくれていたんだってことを実感して、ステージで号泣してしまいました。南米にも行ったのですが、地球の反対側にいる人たちに『待ってました』って言ってもらえて、ああ、すごい場所にいさせてもらえているんだなと。本当に感謝の一言ですね」

――アニソンのパワーを感じますね。米倉さんにとって思い出深い作品はありますか?

米倉「本当にどの作品も思い出深くて、選べないです(笑)。でも今ハマっているアニメは『よんでますよ、アザゼルさん。』ですね。最初に歌のお話をいただいて、漫画を読んだらハマってしまって……。また2期の主題歌を歌わせていただくことになって幸せです。好きな作品の曲を歌えるのは、これ以上の喜びはないですね」

――世界への広がりといい、アニソン界は盛り上がってますね。

米倉「そうですね、私も過去の人にならないようがんばらないと(笑)。つねに新鮮な気持ちでいて、生き生きしていたいなと思いますね。後輩の子たちの活躍も嬉しいし、みんなでよりアニソン界を盛り上げていけたらと思います」
 

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デビュー20周年を目前に、さらなる飛躍を誓った米倉千尋。つねに新しいことに挑戦し続けるその姿勢こそが、18年もの間、彼女をトップシンガーたらしめている所以なのだ。そんな彼女が満を持してファンへ送るカウントダウンライブ。当日はきっと、今までとは違った新しい"ちっひー"が見られるに違いない。

まずはライブに先駆けて行われる6月19日(水)のニコニコ生放送番組『アニメぴあちゃんねる』を楽しみにしていてほしい。
 

 
 

 

やまだい・ゆうき 映画、漫画、ゲームなどエンターテインメント関連の記事を中心に執筆するフリーライター。飲料では特にコーヒーとカフェオレをこよなく愛しており、これまでに数百もの缶コーヒーの感想を記録している。ブログ