デュラム(4分の1で290円)

【ビースクエアード】 よい香りでふわふわもちもちの「デュラム」

デュラムセモリナ粉といえば、パスタ用の小麦粉として知られている。そのデュラムセモリナ粉を焼いたパンもある。カンパーニュタイプの「デュラム(4分の1で290円)」だ。

「デュラムセモリナ粉に水、塩、オリーブオイル、ペーストにしたジャガイモを練り込んでいます」

デュラムセモリナ粉とジャガイモといえばニョッキを思い浮かべるが、この店ではパンを作っているというのだ。なぜパンにジャガイモを練り込むのか。

「吸水率を高め、ふわふわ感をもたせるためにジャガイモを使っています」

ジャガイモが入っているからなのか、色白美人。

「そのままでもおいしいし、ビーフシチューやクラムチャウダーなどの食事パンにもおすすめします。店ではこのパンをすべてのサンドイッチに使っています」

ちなみに、清澄白河本店ではジャガイモ不使用の「デュラム」を焼いているそうだ。

「店舗ごとに若干味が違うので、食べ比べをすすめています」

穀物(4分の1で290円)

【ビースクエアード】食物繊維が豊富な「穀物」

色白のデュラムと正反対のパンがあった。小麦に大麦、オーツ麦、大豆など穀物の粉末をブレンドした「穀物(4分の1で290円)」だ。

「湯種製法(小麦粉などに熱湯を加え、餅のような食感の生地を作り、ひと晩寝かせる)で作っているので、もちもち感があります。そのまま食べるのが一番だと思います」

切り口を見ると穀物の粒粒が肉眼でも確認でき、見るからに食物繊維が豊富そうだ。香りも味もよく、女性にはうれしいパンといえそうだ。

最後にビースクエアードのもうひとつの特徴を紹介する。

先に述べたようにエスプレッソロールのエスプレッソやコーヒーには清澄白河本店で焙煎した豆を使っている。

豆はコロンビア産、エチオピア産、ホンジュラス産を使用。週に二度、店内の焙煎機で焙煎した豆を全店舗に配っているという。

【ビースクエアード】東陽町店のコーヒーマシン
【ビースクエアード】 バリスタが1杯1杯コーヒーを淹れてくれる

各店舗の厨房のパン職人が焼いたパンと、各店舗のバリスタが淹れる自家焙煎コーヒー。

テイクアウトもできるし、イートインコーナーで焼きたてのパンと淹れたてのコーヒーとのマリアージュを愉しませてくれる。

【ビースクエアード】淹れたてのコーヒーと焼きたての「シナモンロール」。清澄白河本店にて

わたしは、この店のシナモンロールとエスプレッソロールに心をうばわれてしまった。

エスプレッソロールをコーヒーにひたしたらどんな味になるか。次回試すつもりだ。

【ビースクエアード】 開店直後の東陽町店

【B²(ビースクエアード)東陽町店】

住所/東京都江東区南砂2-1-9
電話/03-6666-8535
営業時間/月火9時半~18時半、水木金曜8時~18時半、土日祝日8時半~18時半 無休
清澄白河本店、南麻布店、吉祥寺店もある。

東京五輪開催前の3歳の時、亀戸天神の側にあった田久保精肉店のコロッケと出会い、食に目覚める。以来コロッケの買い食いに明け暮れる人生を謳歌。主な著書に『平翠軒のうまいもの帳』、『自家菜園のあるレストラン』、『一流シェフの味を10分で作る! 男の料理』などの他、『笠原将弘のおやつまみ』の企画・構成を担当。