●ももいろクローバーZ その1

 

 ©Animelo Summer Live 2013/MAGES.
  

個人的にはももいろクローバーZのパフォーマンスを、生で見たことは数えるほどしかありません。一番印象に残っているのはたしか3年ぐらい前の夏だったでしょうか。たまたま通りかかったベルサール秋葉原で、カラフルなアイドルたちが歌い踊っていました。

「行くぜっ!怪盗少女」の楽曲が非常にキャッチーで、これは売れるだろうな、と思ったのを覚えています。青い子は大人っぽくて綺麗だな、黄色い子は子供みたいだな…ぐらいの印象で、いずれにしても、まだ町中でぼんやりと立ち見できる頃の話でした。

 

©Animelo Summer Live 2013/MAGES.

3年後のももいろクローバーZのパフォーマンスは、別物でした。動きや表情の全体にみなぎる全力さ。スチールカメラで撮影していると普通「気合の入った表情」「ちょっと抜けた表情」などがあるものですが、ももクロはいつどの角度から見てもちゃんとももクロ。

一曲一曲に全力を注ぎ込みながら、数千数万、カメラの向こうの観客に磨かれるとこういう存在が生まれるのかと感動してしまいました。「ムーンライト伝説」は指先までももクロらしさが通った、アニメのイメージとはまた色の違った全力パフォーマンス。

完全に自分たちのものになるまで追い込むのもまた、原曲に対するリスペクトの形だと思います。定番の名乗りからももクロらしさを凝縮した「サラバ、愛しき悲しみたちよ」につなぐ王道は初心者にはありがたいです。

ですがやはりアニメ好きとしては「猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」が嬉しい。ももクロを見たくて集まったモノノフたちも、『モーレツ宇宙海賊』を楽しんでいたアニメファンもひとつになって楽しめるのがアニソンの素晴らしさだと、ももクロを見て実感するのも面白いですね。

そして、最高の2.5次元アイドルたちが3次元のトップアイドルに挑戦!? 的な僕の絵図は、早くも修正を余儀なくされました。3次元のアイドルがすごいんじゃない。ももクロという、傑出した個性がとんでもないんですね。

●アイドルマスター シンデレラガールズ

『サクラ大戦』や『アイドル防衛隊ハミングバード』に始まり、これまでにたくさんの作品の出演声優たちがアイドル、あるいはそれに似た存在としてステージに立ってきました。

それでも、今の2.5次元アイドルコンテンツを考える上で、『アイドルマスター』の果たした役割は特異だと思います。スタート当時はほとんど誰にも知られていなかった新人声優たちが、ひとつの作品の一人のキャラクターに寄り添って、共に成長する。そんな彼女たちは最初は小さなステージから走り始めた7年後、横浜アリーナのステージに立ちました。彼女たちの残した足跡の物語と夢が、後に続く多くの作品を生む原動力のひとつになったのは間違いないありません。

そんなアイマスの後継者、いや末娘たちが「シンデレラガールズ」です。高森奈津美さんは、シンデレラに関わるずっと前から、アイマスが大好きなプロデューサーさん(アイマスファンのこと)でした。憧れ、焦がれて手に入れたアイドルの座。

彼女たちは既に光り輝くステージとなった『アイマス』の門を叩いた新たな挑戦者で、そこに至る競争も、求められる期待も当然厳しいものです。一方、福原綾香さんは渋谷凛に出会うまで、アイマスを強くは意識していなかったと言います。そんな彼女がどんどんエースの風格を備えて、ステージでは色濃く“アイマスらしさ”を感じさせるのも面白いところです。

「最高のステージにするから、みんなついてきてね」との言葉に渋谷凛の姿をだぶらせたのは自分だけではないでしょう。