【子どもから大人まで】乗り物酔いの予防&事前対策
ここからは、子どもから大人まで使える、乗り物酔いの予防法や事前対策についてご紹介します。
1.体調のコンディションを整える
乗り物酔いを予防するためには、事前に体調のコンディションを整えることが大切です。睡眠不足や食べすぎ、飲みすぎなどは、乗り物酔いの原因となります。
事前にしっかりと睡眠をとり、食べ過ぎないことを心がけましょう。また、アルコールの摂取は避けるのがおすすめです。
2.揺れの少ない座席に座れるよう配慮する
乗り物酔いを防ぐためのひとつの方法として、揺れの少ない座席に座ることが挙げられます。
車やバスでは前方の座席、飛行機では翼の付け根あたりの座席などが揺れが少なく、比較的安定した座席とされています。
このような座席に座ることで揺れによる脳の混乱を防ぎ、乗り物酔いを予防することができます。
なお、最も安定した座席の位置は乗り物によって異なるため、事前に調べておくことが大切です。
3.「乗り物酔いしない」という安心感を与える
「乗り物酔いしない」という安心感を与えるお守りやおまじないは、精神的な支えとして効果があるとされています。
お守りを持たせることで「これを持っているから大丈夫」という安心感を与えることができます。
また、手首の内側にある「内関穴(ないかんけつ)」というツボを押すことで、乗り物酔いを予防するというおまじないもあります。
乗り物に対する苦手意識や不安感が強い子どもの場合には、親が子どもに対して「吐いてしまわないか心配しなくても大丈夫」と声をかけるなど、安心感を与えることが必要です。
酔い止めの代わりに! 漢方もおすすめ
「乗り物酔いの対策はしたけれど、それでも心配……」という人には、からだの内側から根本改善を目指すことができる漢方もおすすめです。
乗り物酔いの原因としては、耳の三半規管への刺激による自律神経の乱れ、水分代謝のアンバランス、疲労やストレスの蓄積、乗り物酔いに対する不安感、睡眠不足などが考えられます。
乗り物酔いには、
・体内の水分バランスを整えてめまいや吐き気を改善する
・消化・吸収機能を改善して心とからだを元気にする
・自律神経のバランスを整えて、睡眠の質を高め、ストレスによる車酔いを改善する
というような漢方薬を選びます。
自然由来の成分からなる漢方薬は、小児科でも処方されており、子どもにも安心して使っていただけるというメリットがあります。
乗り物酔い対策におすすめの漢方薬
五苓散(ごれいさん)
水分の滞りを改善し、水分代謝を整えます。乗り物酔いに効果があります。
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
水分の滞りを改善し、胃にたまった余分な水を排出する働きがあります。
半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)
胃腸の働きを活発にして、胃にたまった余分な水を吸収させ排出します。
漢方薬はご自身のからだの状態や体質に合ったものを選ぶことが大切です。からだに合っていないと、うまく効果を感じられなかったり副作用が起こったりする場合があります。
スマホを使ってオンラインで相談できる「あんしん漢方」などのサービスを使えば、漢方薬に詳しいプロがひとりひとりに合った漢方薬を見極め、お手頃価格で自宅まで郵送してくれます。
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乗り物酔いは、揺れや刺激によって起こる症状であり、その正体は脳の混乱です。
当日の体調や車内の温度・湿度・におい、不安やストレスなどの要因が重なることでひどくなることがあるため、数日前から漢方薬を飲むなど事前に充分な対策をしましょう。
<この記事を書いた人>
あんしん漢方薬剤師
藤田 佑莉(ふじた ゆうり)
北里大学卒業後、産婦人科門前の調剤薬局で働く中で、女性特有の不調に悩んでいる方が多いと実感。漢方薬による根本治療の大切さを広めたいと考え、精度の高い漢方をお手頃価格で提供する「あんしん漢方」で薬剤師としてサポートを行う。