「部屋の中と外の温度差が激しすぎて、なんだか疲れる……」

「日中外にいたから、今日は食欲がないな……」

このようなことで悩んでいる場合、夏バテかもしれません。

夏の平均気温は毎年上昇傾向にあり、今年も酷暑が予想されています。

今回は、夏バテの原因と、食事と漢方薬での改善方法について、薬剤師兼薬膳アドバイザーの山形ゆかりさんに教えていただきました。

夏バテの主な原因は「自律神経の乱れ」

人間のからだには、体温を一定に保とうとする働きがあります。暑い季節になると、私たちのからだは体温調節をするために汗をかきます。この汗が蒸発することで体温が下がるのです。

室内と室外の温度差が激しい場合、体温調節を何度も行わなければならないので、自律神経が対応しきれなくなることがあります。

自律神経とは、私たちのからだを自動的に制御する神経のことです。この自律神経が乱れると、食欲不振や消化機能の低下、睡眠不足などの不調があらわれます。夏バテは、この自律神経の乱れが原因で起こるといわれているのです。

また、暑い環境では、からだを冷やそうとして血液を皮膚に集めます。その結果、内臓の血流が減少し、消化機能が低下します。さらに、暑さによって睡眠の質が悪くなり、疲れがたまることも考えられるでしょう。