暑い夏が過ぎれば、涼しくて過ごしやすい秋の到来。でも、「秋になると、なぜか気分が落ち込む」という人は意外と多いようです。

もしかするとその症状は「季節性うつ病」の可能性も……。

今回は秋の憂鬱について解説し、手軽にできるセルフケアを紹介します。この記事を参考に、晴れやかな心で秋を過ごしましょう!

秋の憂鬱…それって「季節性うつ病」が原因かも…!?

「秋から冬にかけて憂鬱感や疲れやすさ、過眠などの症状が強まり、春先ごろから和らいでいく」という人は、季節性うつ病になっている可能性があります。

季節性うつ病は季節変化によって発症するうつ病のことで、日照時間の減少が引き金となって起こることが多いです。

日が短くなると日光を浴びる時間が減り、その結果として幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」の生成量が減ってしまうことが、季節性うつ病の原因だと考えられています。

実はうつ病との違いがある…!?

季節性うつ病と典型的なうつ病では、代表的な症状が異なります。

季節性うつ病では、過眠や過食、倦怠感ややる気の低下といった症状に悩まされる人が多いです。

一方、典型的なうつ病は食欲低下や不眠が多く、憂鬱感が強くて自分を責めたり好きなことにも打ち込めなくなってしまったりするケースが多いといわれています。

症状が重くて日常生活に支障が出ている場合は、むりせず心療内科などの医療機関を受診しましょう。

手軽にできるセルフケア3選

秋の憂鬱への対策として、自分でもカンタンにとり入れられる方法を3つ紹介します。

1. セロトニンを生成しよう!

秋の憂鬱は、脳内のセロトニン不足が関係しているといわれています。そのため、日頃の食事内容を見直して、セロトニンの生成を促していきましょう。

セロトニンの材料として重要なのが、必須アミノ酸の「トリプトファン」。大豆製品や乳製品、肉や魚、卵などに多く含まれています。

バランスのいい食生活で、しっかりと補っていくことが大切です。

2. 日光を浴びて体内時計をリセット!難しければ部屋を明るくするでも可

日光を浴びると、セロトニンの生成が促されたり、体内時計のずれがリセットされたりと嬉しい効果がたくさんあります。

朝起きたらカーテンを開ける、通勤中は意識的に日光を浴びるなど、無理なく日光浴の習慣をとり入れましょう。

日光を浴びる時間がとれない場合は、できるだけ部屋の照明を明るくするのもいいでしょう。晴れた日中と同じくらいの明るさを意識するのが理想的です。

ただし、寝る前に照明が明るすぎると睡眠を妨げてしまうため、夜は暗めの部屋でゆっくり過ごしてくださいね。

3. 適度な運動をしよう!

ウォーキングやジョギングなどの適度な運動は、セロトニンの分泌を促す働きがあるといわれています。

また、運動にはドーパミンという脳内物質の分泌を亢進する作用もあります。ドーパミンはやる気をUPさせたり、ポジティブな気持ちになったりする働きを持つ神経伝達物質です。

運動を習慣づけて、季節性うつ対策をしましょう!

やることをリスト化して整理し、気分をスッキリさせよう

憂鬱になりやすい秋には、少しでもネガティブ思考を遠ざけるため、自分のやるべきことをリストアップするのがベストです。

手つかずのタスクが整理整頓されずに残っていると、どうしても憂鬱な気分になってしまいますよね。

やるべきことをTo Doリスト形式で書き出して、頭の中を空っぽにして不安や焦りを追い出し、ひとつずつタスクをこなしていきましょう。

秋の憂鬱に漢方もおすすめ

秋の憂鬱には、漢方薬を服用するのもおすすめです。

季節の変化に伴う疲労やストレスなどが自律神経の乱れをもたらし、秋の憂鬱の原因となると考えられています。

そのため、自律神経の乱れに対しては、

・気分の落ち込みを改善する
・イライラを鎮める
・血流をよくして自律神経の乱れを整える
・消化・吸収機能を改善してからだの内側から心を元気にする

などの働きを持つ漢方薬を用い、心身の不調の根本的な解消をめざしていきます。

仕事に家事に忙しい毎日、ウォーキングやバランスのいい食事を継続したいと思っていても、思うように続けられない日もあるでしょう。

しかし、漢方薬は1日3回服用するだけなので、無理なく秋の憂鬱対策を続けることができますよ。

<秋の憂鬱におすすめの漢方薬>

・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):からだを巡るエネルギー(気)の流れをよくして不安定な精神症状に働きかけ、イライラや気分の乱れを改善します。

・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):滞った気の巡りを整え、塞いだ気分やめまい、不安など精神的な症状に働きかけます。

漢方薬を選ぶときは、自分の症状や体質に適したものを選ぶことが重要です。

自分に合わない漢方薬を使っても効果を実感しにくく、場合によっては副作用が出ることもあるので注意しましょう。

適した漢方薬を見極めるのは難しいため、漢方薬に精通した医師や薬剤師に相談するのが安心です。

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万全のセルフケアで、もう「秋の憂鬱」に悩まない!

秋から冬にかけては、憂鬱感やだるさ、過眠などの「季節性うつ病」の症状に悩まされる人が多くなります。

日照時間の減少によるセロトニン不足が原因だと考えられているため、日光を浴びたり食生活を見直したりして、セロトニンを生成しやすい状態づくりをめざしましょう。

無理のないセルフケアを日常生活にとり入れて、心身ともに健やかな秋を過ごしてくださいね!

■この記事を書いた人

あんしん漢方薬剤師:山形 ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

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