声優同士、漫画家同士の“ご同業カップル”もたくさん!

芸能界で俳優と女優の結婚が多いのと同じく、アニメ・漫画界でも同業カップルがしばしば見られる。『テニスの王子様』などで知られるイケメンボイスの声優・置鮎龍太郎さんは、元妻も現在の妻も声優。昨年結婚が発表された前田愛さんとは職業だけでなく、所属事務所まで同じだ。

鈴村健一さんと坂本真綾さん、辻谷耕史さんと渡辺久美子さんなど、近年だけでもメジャーどころの声優カップルが目立つ。逆にいえば、このくらい人気がないと声優同士の結婚は(収入の安定性などで)難しいのかもしれないが……。
 

漫画家同士の結婚はさらに多く、もはやメジャー作家の例だけでも列挙していてはキリがないほど。

『HUNTER×HUNTER』の冨樫義博さんは『セーラームーン』の武内直子さんと、『島耕作』シリーズの弘兼憲史さんは『東京ラブストーリー』『あすなろ白書』の柴門ふみさんと、それぞれ結婚している。

 
 

『ゴルゴ13』のさいとう・たかをさん、『ドラゴンボール』の鳥山明さん、『海猿』『ブラックジャックによろしく』の佐藤秀峰さん(こちらは昨年離婚)も結婚した相手は漫画家だ。

同業ではないが、『るろうに剣心』などで知られる和月伸宏さんは、妻が小説家の黒碕薫さん。和月さんの単行本に黒崎さんが読み応えある解説文を執筆するなど、ともに“書く(描く)者”としての強みを活かしている。

また、『テルマエ・ロマエ』も作者・ヤマザキマリさん1人だけでは誕生しなかったであろう作品。古代ローマオタクであるイタリア人の夫から、ローマと現代日本のお風呂をコラボレーションさせる着想を得たという。ストーリー中盤から登場したローマオタクのヒロイン・さつきも実は夫がモデルだったことが自身のブログで明かされている。たとえ結婚相手が漫画家でなくても、よい作品を生み出すきっかけになる場合があるという好例だろう。

 

声優の結婚に冷静さを失うファンも……

どんな有名人でも結婚すればファンは喜ぶものだが、なかには“自分の崇拝する相手を奪われた!”と激昂してしまうファンもいる。

ことアニメ・漫画界においては、声オタ(声優オタク)がその代表格だ。冒頭で紹介した阿澄佳奈さんの結婚直後にも、ネットの大型掲示板で彼女を糾弾するスレッドが立ち、「男に興味ない顔をしながら結婚するのはファンに対する裏切りだ!詐欺だ!」とあらん限りの罵詈雑言をまき散らす匿名ユーザーが話題となった。

これは結婚に限らず、声優にただ交際相手がいたと知っただけで過激発言がなされるケースも。具体的にどんな発言かはとてもこの記事に書くことができない(半分以上が伏せ字になってしまう)ため、覚悟のある人だけ「声オタ発言集打線」などで検索をかけてほしい。想像を絶する世界が待っているはずだ。

アニメ監督や漫画家とは違い、メディアに露出の多い声優はどうしても一部狂信的なファンから叩かれてしまいがち。しかし彼ら彼女らも人格があり、ちゃんとプライベートの生活がある一個人だ。そこを理解したうえで、結婚の発表などがあれば全力で祝福するのが正しいファンのあり方だろう。

 

 

パソコン誌の編集者を経てフリーランス。執筆範囲はエンタメから法律、IT、教育、裏社会、ソシャゲまで硬軟いろいろ。最近の関心はダイエット、アンチエイジング。ねこだいすき。