8)海外で良く見る「別室で泣かせっぱなし」はやってもいい?!

——海外では「赤ちゃんは別の部屋で寝かせ、夜泣きしても泣かせたままで大丈夫」と言われている国もあるようですが、どう思われますか? 

清水:私も最初は海外の方は夜泣きに悩んでないの? と思って調べました。実は日本よりアメリカの方がたくさん夜泣きに関する論文が出ていて、睡眠をサポートしてくれる団体も多く、それぞれの方法を推奨しています。

ですから、そのような国でも、夜泣きしてもまた落ち着いて眠るまで待てる人もいれば、何回も様子を見に行ったりしている人もいるみたいです。

ただ、赤ちゃんを泣かせっぱなしにする「cry it out」という手法が主流で効果が高いとされているのは確かです。また、様子を見に行き、泣き止もうが泣き止むまいが一定の時間で部屋を出る、というのを何度も繰り返すという方法もあります。

ーー海外ではこのような対処法があるという情報を知って、日本でもそうしたほうがいいの? と思う方もいるようです。実践するのはどうなんだろう? という疑問もありますが。

清水:「cry it out」については人間を信頼できないとか悪影響がないかと不安を抱くお母さんもいるようですが、調査をしたところ、5歳くらいまでの情緒の発達に特に差はないようです。なので文化の差というのが大きいですよね。

であれば私は「親がどう思ってそれをやっているのか」というのが大事なんじゃないかと思います。

「悪いことをしている、厳しいことをしている」という気持ちでやっているのであれば、お母さんの心の安定にも繋がらないし、やめたほうがいいと思いますが、「うちは子どもには1人で寝て欲しいと思っているから、この方針で行きます」と心を決めているのであれば、赤ちゃんも「ひどいことをされている」とは思わずに育っていくでしょうし、そこはお母さん次第かも知れないですね。

——なるほど。お母さんが納得してやっていることなのか、ということが重要なんですね。

 

取材を終えて

寝かしつけに一番重要なのは1日の生活リズム、寝かしつけの方法はお母さんが納得いく方法であればよい…
清水先生のお話はどれも難しいことではなく、ごく自然なものばかり。

情報過多な時代だけど、シンプルな方法に立ち返るのが、楽しく子育てをするコツなのかもしれません。

 

 

システムエンジニア、携帯向け音楽配信事業でのシステム運用、マーケティング職を経て、妊娠・出産を機にフリーライターに転向。主に育児、教育関連の記事を執筆。子連れで楽しめるサービス探しと世界の子育て事情に興味津々の日々。ストレス解消はお酒と映画。