4.『私は劣っている』
佳乃さん(仮名・35歳)は、なぜか付き合う男性がヒモ化、モラハラ化することが多く、「ダメンズ製造機」と呼ばれていました。
話を聞くと、18歳のとき、初めて本気で好きになった彼を浮気相手に奪われたという経験をしていました。そのときに、「私はあの子より劣っていたから捨てられた」と思い込み、『私は劣っている』というビリーフを持つようになったのです。
このビリーフは、恋愛において、自分を低く扱う行動につながります。
「私にはこの人しかいない」と尽くしすぎたり、モラハラにも我慢したり…。そしてまた傷つけられ「やっぱり私はダメなんだ」と自己評価を下げてしまうのです。
『過去に彼氏を浮気相手に奪われたこと』と『自分は劣っている』ことは、イコールではありません。彼氏と浮気相手の女性の相性がバッチリだったかもしれませんし、彼氏が浮気っぽい男だっただけのことかもしれません。これも、偏った見方や解釈により情報を曲げてしまっています。(『歪曲』)
5.『恋愛(結婚)は苦しいもの』
カナさん(仮名・23歳)は、「恋愛にも結婚にも憧れを持ったことが一切ない」と言います。彼女の中には『恋愛(結婚)は苦しいもの』というビリーフがありました。
なぜそんなビリーフを持つようになったのでしょうか?
話を聞くと、カナさんの両親はとても不仲でした。子どもは、親を通して『男女関係はこういうもの』『結婚生活はこういうもの』というイメージを形成します。
冷静に考えてみると、親は、たくさんいるサンプルのうちの1つです。世の中には、穏やかな関係の夫婦、仲良しの夫婦もたくさんいます。
彼女は、不仲な両親の姿だけを見て、『恋愛(結婚)は苦しいもの』というビリーフを持つようになったのです(『一般化』)。
人生をマイナスに導くビリーフから自由になるために
あなたの人生をマイナスに導いているビリーフがあるとしたら、それはどんなものでしょうか?紙に書き出してみてください。書き出したら、以下の質問を自分に問いかけてみてください。
・それは誰を、あるいはどんな出来事を基準にしてて考えた?
・「みんな」って具体的に誰のこと?
・そのビリーフの原因になった出来事って人生で何回ぐらいあった?
・例外は今まで一度もなかった?
自分の中にあるビリーフを発見し、「あれ、もしかして、これって自分の思い込みだったかも?」と気づくことが、運命を変える一歩になります。
良い出会いを引き寄せよう
新たな良い出会いを引き寄せるのに大切なのは、やはり『行動』です。今までと同じ生活をしていて、自分からなにも行動を起こさず、突然ふって湧いたようにテレビドラマや漫画のような幸運や良い出会いが訪れた…なんていう人は、まあそんな存在しません。
狭い世界から抜け出して、もっと広い世界に飛び込むのです。
『私はモテない』という思い込みから男性とのコミュニケーションを避け、職場と家の往復だった私の友人は、マッチングアプリに登録してわずか三か月で素敵な彼氏ができて、結婚しました。
また、あなたにひどい思い込みを作るきっかけとなった彼氏や男性のことは、一日も早く忘れましょう。スマホに連絡先や写真を残しているのなら、思い切ってすべて『削除』です。新しい出会いを呼び込むスペースを空けておくのです。
「ネガティブな過去がどうしても頭から離れない」という場合は、『イメージの力』を使って小さくしていきましょう。
イメージの力というのは絶大です。恐怖症の治療などにも使われたりするほどです。
まずは、あなたが心に傷を負うことになった出来事(大好きだった彼氏にフラれた、浮気現場を見た、など)を思い浮かべてください。
そのイメージが、もし映画の画面のように大きく、目の前にあり、音量も耳元でガンガンと響いている感じなら、スマホの画面のように小さく、音量もテレビのボリュームを下げるように、小さくしていきます。
最終的には手のひらに乗るぐらいのサイズにして、音量も聞き取れないぐらい小さいものにして、遠くの方にポイと投げ捨てます。クシャクシャ丸めて、外に投げ捨ててもいいでしょう。早送りにしてみたり、白黒にしてみたりするのもアリです。
繰り返し行うことで、あなたの心を支配していた嫌な記憶も、いつの間にか客観的に捉えられるようになり、次第に薄れていくでしょう。
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私たちは物事をそれほど正確に記憶できているわけでありません。
ビリーフは、過去の経験からできた“心のメガネ”とも言えます。
そのメガネはもう外してもいいのではないでしょうか。
新しい視点で世界を見れば、恋も人生も、もっと自分らしく輝きはじめます。





















