育休3年やテレワーク(在宅勤務)など、何かと母親の働き方について話題になることが多い昨今。NPO法人「自由が丘ママの会」を発足し、ワーキングマザーの多様な働き方を推進している宮城明子さんに話を伺い、ママの働き方について考えてみました。
 

選べてる? 自分にあった“働き方”

「女性の働き方」というのは、いつの時代も永遠のテーマとして取り上げられています。最近ではユニクロの4時間正社員導入が話題となり、子育てや介護をしている人でも働きやすいような環境作りに積極的な企業も登場しているようです(もちろん子育ても介護も女性だけが担う役割ではないのだけれど)。

時短に在宅、保育園に預けてフルタイム勤務など、子育て中のママにも様々な働き方がありますが、なかなか自分に合った働き方を選べないのが現状ではないでしょうか。
そんな企業や社会の現状を目の当たりにし、NPO法人を立ち上げたのが「自由が丘ママの会」代表の宮城さんです。
 

何かをしたい、でも動き出せないママたち

「自由が丘ママの会」代表の宮城さん

宮城さんが立ち上げた「自由が丘ママの会」は、会員向けに企業からのプロモーションやモニターの仕事を受けたり、行政と連携して親子で楽しめる無料スペースの提供などを行ったりしている傍ら、ママのキャリア支援を行っています。
また、託児サービス付きのヨガや抱っこ紐をつけたままフラダンスができる教室を開催し、ママの憩いの場を提供しています。

お子さんのぜんそくやアトピーがきっかけでハーブやアロマ、ベビーマッサージの資格をとったという宮城さん。ママ友からの希望もあり、6年ほど前から自宅サロンでそれらの教室を開いていたそうです。

「お金を払って教室に来る方ってモチベーションが高いんですよ。でも、実際普段の生活のなかで接するママ達のなかには子育てで悩んだり気分が落ちたりしていて、お金を払って何かをする、というモチベーションにならないという方もいました。」

ママとして、教室の主催者として、両方のママを見ていくうちにもどかしさが募り、何か外に出るきっかけを作れたらと思ったのが団体を立ち上げたきっかけのひとつだそう。

「あとは教室に通うママ達から『どうしたら子育てをしながら自分で教室を開けるのか?』『どうしたら教室を主宰できるのか』といった相談が多かったのも大きなきっかけでした。」

漠然と“何かをしたい”と思っているママは大勢いると思いますが、実際に行動に移すのは至難の業とも思えます。周りのママ達の声や、ママ達の大きな受け皿を作りたい、という思いが、団体を立ち上げるまでの大きな原動力となったと宮城さんは語ります。