バラード曲も、楽しい曲も歌いこなす! そして、あの人がついにステージに
ステージは暗転し、過去映像タイムへ。昔の映像が本当にたくさん残っていて、ファンの皆さんや事務所のアーカイブ力と愛情の深さを感じます。ステージにライトが点くと、そこには稲穂が…。これは日比谷野音ワンマン時の演出じゃないですか!
稲穂を前に3人が歌うのは、初期曲『Anniversaries』から『SKY』へ。前パートのダイナミズムに溢れたパフォーマンスから一転して、静寂の中に歌声が響くようなステージング。このコントラスト、ふり幅の凄さは15年のキャリアあってこそでしょう。
ここで少しだけMC。どうやらこの稲穂、日比谷野音の使い回しではないようです(笑)。ここでもNao☆さんのオヤジギャグ炸裂、「私たちは、椅子、いらなイッス!」。いやはや、ものすごいダジャレマシーンぶり。何年か前までの、大人しいNao☆さんからは想像もつきません。
さらにしっとりした楽曲が続きます。最新アルバムから『硝子色の夏』。作詞に中島愛さん、作曲・編曲にミト(クラムボン)さんを迎えた楽曲は、途中で「愛してる…」とメンバーが語り掛ける部分も聴きどころ。ライブでは少し気はずかしい印象を受けるかと思いきや、スッと身体に染み入ってくるように自然に感じました。
場内ヴィジョンに高速道路が映し出され、『グッデイ・ユア・ライフ』へ。connieさん作詞作曲ならではの、ホームタウン感がある楽曲です。と思いながら見ていたら、男性ボーカルが! そう、connieさんが自らマイクを持ちステージに立ったんです。
後のMCでNegiccoも語っていましたが、connieさんはもともとNegiccoのファンという立場から、プロデューサーとなり、そしていまや同じステージに立っている奇特な方です。開演前に「いろいろ動き回る予定です」とおっしゃっていたのが、まさかステージ上までとは…。いやはや、感服いたしました。
そんなconnieさんに捧げて歌われるのが、「Melody Palette」収録の『Negiccoから君へ』。Negiccoを支えるconnieさん、そしてファンの皆さんを歌ったこの曲に、冒頭「君に会えたこの奇跡に伝えたい言葉がある」という初期曲『My Beautiful Life』からのフレーズをプラス。これも心憎い演出でした。
定番曲に最新曲をミックスした高速スパートターン!
場内ヴィジョンに映し出されるのは、雪国の風景。真っ白な雪、そして豊かな森の中を駆ける3人の姿は、なんだか妖精のようです。ここで披露されたのは、初のオリコン10位以内を記録した『光のシュプール』。フィンランドでのMV撮影は、Negiccoにとっても大切な思い出になったことでしょう。敬愛する先輩、PerfumeとのMJ共演も話題になりました。
さらに続けて繰り出されるのは、Negiccoライブの大定番、『トリプル!WONDERLAND』。天才作曲家、矢野博康さんの手によるこの曲は、爽やかさと疾走感にあふれています。パフォーマンス中の「新潟行くぞー!!」というシャウトには胸を撃たれました。この一言に、どれだけ深い思いが込められていることか!