×社交辞令

たいして書けてもいないのに口先だけで「上手ね」、たいしたことはしていないのに「お利口だね」と機械的に口癖のように褒めるのはどうでしょうか。

子どもは大人以上に動物的直感が鋭いです。心にもないことを口先だけで言っているのか、本当に心が震えて感動して褒めているのか見抜く力があります。

すぐに口先のお世辞で言っていることがばれてしまいます。そうなると本当に褒めても「どうせ、また社交辞令で言っているんだろう」と思われてしまいます。

最高の褒め方

成績のつけ方で“絶対評価”と“相対評価”があります。  

絶対評価とは、例えば90点以上でA、70点~80点はBの評価。クラス全員が95点だと全員「A」ということも起こります。周りの人に関係なく高評価になるわけです。

相対評価は、全体の中からAが10%、Bが30%というふうにクラスの中でAの人数、Bの人数が決められています。どんなに努力して結果を出しても、周りの生徒も周りがそれ以上に努力して高得点だったら、評価は悪くなってしまうのです。

こう考えると子育ての場面では、絶対評価の方が良いと思うのです。

「みんな下手だから」とか「あの子よりはマシな字よ」とか「あなたの文字がクラスで一番うまい」とかど他人と比較する相対評価はいけません。  

覚えたてのひらがなを書いている子、幽霊のような字を書いていても、湯気のような消え入りそうな字を書いていても、「うん!よく頑張って紙の上に書いている、昔は机の上にはみ出して書いたのに、上達しているね」と本人の過去と現在を比較してやればよいのです。

「数年前までは一人でトイレにも行けず、ご飯食べることも出来ず、着替えることもできず何でも親がやってやらないと出来なかった子が、「今、絵を描こうとしている、字を書こうとしている。成長している」こんな風に捉えてみたら、良い褒め方ができるかもしれませんね。