ダムが日本を守ってる。2つの台風が直撃!その時ダムは・・・?

2014年8月1日から数日の間に、続けて2つの台風が西日本を直撃。

2014年は西日本を中心に、台風の上陸が相次ぎました。交通機関が乱れなければ、さほど降水量を気にすることもない私たち。実はその裏ではダムで働く人たちがこんな戦いをして、ライフラインを守ってくれていたのです・・・。

 

普段の調水操作と、万が一水位が上がった際に行う操作

台風の直撃により、ダムの水位が上がり貯水率は限界に。非常事態にのみ行う「但し書き操作」の検討が開始されます。

 

 
 
 

刻一刻と上昇していく水位。「但し書き操作」実施の決断が下りました。
 

そのとき所長は・・・!?

ボタンは所長が嫌々押した

所長が操作室に入った時には、ボタンの前の席しか空いていなかったそうです。但し書き操作開始後、無事にダムの水位は下降していきます。

・・・しかし、ここで緊急事態が発生。

急に放流量を上げたため、下流側に流れる水量が増え、既に川の氾濫水位を超えた水が流れているというのです。

ダムに雨を貯め続けても決壊する。下流に流せば決壊は防げるが、氾濫し洪水をまねく。

結果、スタッフ達がその場で計算を行い、上限ぎりぎりの水量を流して決壊を防ぐ方法が取られました。

 

ダムの仕事は、水を貯めるだけではないのです

戦いの結果、正木ダムが勝利。大きな水難を起こすことなく、正木ダムスタッフたちは市民を守り抜きました。

非常事態になって初めて、ダムのありがたみが分かりますね。けれども、活躍しないほうが平和である証拠というジレンマ。ダムマニアの気持ちがほんの少しだけ分かった気がした瞬間でした。