最後は大好きなキャロット。

「ニンジンの他、クルミ、レーズン、スパイスを使っています。女性に人気です」

ニンジンだけでなくクルミやレーズンのテクスチャーもあり、より複雑な味わいを楽しめる。キャロットケーキ好きとしては、スパイス感がちょうどいい。キャロットケーキ好きはぜひ食べてほしいスコーンだと断言できる。

スコーンは焼き菓子なのか、パンなのか、まだよくわかっていないけど、また食べたくなるスコーンであることに間違いない。

KAIDOの生スコーンが、2026年3月に開催された、日本最大級のパンの祭典「パンのフェス2026 in 横浜赤レンガ」で見事入賞を果たした。

KAIDOには、もうひとつ自慢の料理がある。ホットドック(1,100円)だ。この店は旧東海道に佇むカフェであることから「KAIDO books & coffee」と命名。お菓子屋でもなければ、パン屋でもない。にも関わらず、スコーンはもちろん、ホットドック用のパンもソーセージも手作りしている。

どんなホットドックなのか、佐藤さんに教えてもらった。

「パンは北海道産小麦粉を数種類と米粉もブレンド。砂糖の代わりに甘酒を加えた生地を、低温でひと晩寝かせることで旨味を出しています」

ソーセージは、味付けをした挽き肉を豚や羊などの腸に詰めたものが一般的。ところが、この店では腸詰めにしていないというのだ。

「豚のひき肉にニンニク、ショウガ、ブラウンマッシュルーム、スパイスを混ぜたものをアルミホイルで包み、整形します」

腸詰めのソーセージは粗挽きが多い。しかも噛んだ瞬間、肉汁が口の中にあふれ出るソーセージが多い。ところが、この店のソーセージは腸詰めでないがゆえに、粗挽き肉を使うと整形が難しいため、細かく挽いた肉を使用。しかも脂身をひかえているため、肉肉しい味わいのソーセージに仕上げているという。

焼いたソーセージをパンにはさみ、フレッシュトマトをそえた後、チーズをトッピング。これをバーナーで焼いて仕上げる。

ホットドックというとケチャップが付き物。いろいろなものを足したくないことからケチャップではなく、フレッシュトマトで酸味を出している。

甘味のあるパンと、肉々しくて舌に「ガツン!」と来るソーセージの相性がバッチリ。よそではまずお目にかかれないホットドックを食べさせてくれる。

「KAIDO books & coffee」は、旅をテーマとしたブックカフェ。旅に関する本が1万冊並んでいる。1階はもちろん、2階の蔵書を読むこともできるし、購入も可能だ。本を読みながらコーヒーを飲み、食事も楽しめる。

スコーンが好きで、おいしいものが好きで、本も好きなら行くしかないでしょ。

【KAIDO books & coffee】

住所/東京都品川区北品川2-3-7丸屋ビル 103

電話/03-6433-0906

営業時間/9:00 ~18:00

定休日/月火

上記の価格は、すべて税込のイートイン価格

東京五輪開催前の3歳の時、亀戸天神の側にあった田久保精肉店のコロッケと出会い、食に目覚める。以来コロッケの買い食いに明け暮れる人生を謳歌。主な著書に『平翠軒のうまいもの帳』、『自家菜園のあるレストラン』、『一流シェフの味を10分で作る! 男の料理』などの他、『笠原将弘のおやつまみ』の企画・構成を担当。