いくら頭がかゆくても、人前でボリボリしたくはないのが女ゴコロ。でも、きちんとシャンプーをしているはずなのに、ときどき頭皮が無性にかゆくなる……なんて女子は筆者だけではないはず。このかゆみ、何も対策はしていないのですが、とくに問題はないですよね……?

今回は「ズボラ女子」と自称するウレぴあ編集部女子&ライターの3名が、資生堂リサーチセンター 研究員の江浜律子さんに正しい頭皮ケア方法を教わってきました。
 

撮影:小林裕和

日本人女性の7割が頭皮トラブルを抱えている!

実は頭皮にトラブルを抱えている女性は意外と少なくないよう。
江浜さんはこのように語ります。

「資生堂が2010年に行った調査(対象:20〜50代女性101人)によると、日本人女性の約7割に何らかの頭皮トラブルが認められることがわかっています。具体的には頭皮の一部や広範囲が赤みを帯びた状態になっていたり、乾燥して角質がはがれかけていたり、フケが出ていたり、といったケースが多いです」

このほかにも、ニキビのような症状もあるそう。江浜さんが提示してくれる写真資料を見ると、なんとも痛々しい……。
しかし、自分で頭皮の状態を確認できず、自覚症状がないことが多いため、症状に気づかず放置している女子も多いのだとか。

この症状をそのままにしておくとどうなるのでしょうか。
実は頭皮トラブルは「髪の毛のハリ・コシ」とも大いに関係しているといいます。

「頭皮トラブルの程度別に、髪の毛のハリ・コシの強さを調べたところ、トラブルがない方のほうがハリ・コシがしっかりしていました。またトラブルのある方だと、ハリ・コシだけでなく髪の毛の丈夫さ(※)も低下していました。」(※引張強度)

頭皮トラブルが髪質にまで影響を与えてしまうとは、なんとも恐ろしい話。

「頭皮トラブルは髪を作り出す毛根の、ハリ・コシを与える遺伝子の働きを低下させるため、放置していると新たに生えてくる髪のハリ・コシが弱くなってしまう、というメカニズムがあることが、私たちの研究で分かってきたのです。」

皮脂量の多い人は要注意!

この頭皮トラブルの原因はさまざまですが、「(頭皮トラブルが認められる人には)皮脂量の多い人が目立ちます」と江浜さん。

「適度な皮脂は頭皮のバリア機能を守る為になくてはならないもの。でも、過剰に分泌されてしまうと、皮脂中に含まれる頭皮に刺激を与えるようなオレイン酸などまでも、相対的に増えてしまうのです。逆に、頭皮が乾燥していると、バリア機能が弱ってしまいます。通常時であればバリア機能で守られるようなわずかな刺激でも、炎症を起こしやすくなってしまうのです。さらに、髪の成長までも妨げることを示すデータもあります。」

自分では確認しづらい頭皮ですが、今回3人は江浜さんに専用の機器を使って頭皮チェックをしてもらえることに。果たしてどんな結果が出るのか、3人ともドキドキ……。