欧州の名門、トリノ王立歌劇場にて東京バレエ団が誇る珠玉の名作選の上演決定。オリジナル・バレエ「かぐや姫」をいよいよ海外で初披露!
東京バレエ団の2年ぶりとなる海外公演の詳細が決定しました。2026年12月、イタリアの誇る名門、トリノ王立歌劇場の招聘を受け、〈第37次海外公演〉を実施いたします。全6回公演の幕開けとなる12月10日(木)をもって、東京バレエ団の海外公演は通算800回目を迎えることになります。

トリノ王立歌劇場外観 photo Teatro Regio Torino
東京バレエ団は今年で創立62年目を迎える歴史あるバレエ団の1つですが、1つの芸術団体による海外公演としては国内でも抜きんでた実績を残しています。これまでに33か国158都市を訪れており、パリ・オペラ座、ミラノ・スカラ座、ウィーン国立歌劇場、英国ロイヤル・オペラ、ボリショイ劇場、マリインスキー劇場、はてはヴェルサイユ宮殿中庭の特設ステージまで、世界の主要な歌劇場を席巻してきました。

2008年、ヴェルサイユ宮殿中庭特設ステージにて上演された『春の祭典』 photo Arnold Groeschel

2024年、第36次海外公演ではイタリア4都市(バーリ、カリアリ、ボローニャ、リミニ)で全13回もの公演を行い。チケットはほぼ全てソールド・アウトの盛況だった。photo Ayano Tomozawa
これまでの訪問国の中でもイタリアでの公演回数は147回と最も多く(次いでドイツ、フランス)、18度の訪問で26都市を巡ってきました。トリノには1973年の第4次海外公演で初めて客演し、計3度の訪問で8回の公演を行いました。今回は1986年以来じつに40年ぶり、4度目の再訪となります。
アルプスの麓に広がるピエモンテ州の州都トリノは、歴史、文化、現代性が融合する、イタリアを代表する商工業都市でもあります。今回の舞台となるトリノ王立歌劇場は、プッチーニの名作オペラ『マノン・レスコー』『ラ・ボエーム』を世界初演した由緒ある名門歌劇場です。

トリノ王立歌劇場内観 photo Teatro Regio Torino
本ツアーでは、金森穣振付『かぐや姫』よりプロローグと第1幕、マリウス・プティパ振付『ラ・バヤデール』第2幕より“影の王国”、モーリス・ベジャール振付『春の祭典』の3作品を上演。東京バレエ団の芸術性、技術、個性がつまった珠玉の名作選がイタリアの観客に披露されます。
中でも『かぐや姫』(全3幕プロローグ付)は、世界に向けて発信できる日本のバレエを創出したいという東京バレエ団の悲願が結実したもの(2023年10月世界初演)。日本最古の物語文学『竹取物語』に着想を得た金森穣が、ドビュッシーの音楽に重ねて、「人間とは何か」という普遍的なテーマを現代的な視点を交えて鮮やかに描き出した作品で、今回はそのプロローグと第1幕が国外で初めて上演されます。『ラ・バヤデール』“影の王国”と『春の祭典』は、これまで海外でも高い評価を得てきた東京バレエ団を代表するレパ―トリーです。

2010年には芸術の殿堂、ミラノ・スカラ座で海外公演通算700回を達成。カーテンコールではスカラ座の計らいによりサプライズで日本語の垂れ幕が掲げられる場面も。 photo Brescia Amisano / Teatro alla Scala
東京バレエ団は過去36次に及ぶ海外公演で計799回もの公演を行ってきました。2010年の第24次海外公演では、ミラノ・スカラ座にてモーリス・ベジャール振付『ザ・カブキ』を上演し、海外公演通算700回を達成しました。今回のツアーで新たに800回の節目を迎え、終了時点で東京バレエ団の海外公演は33か国158都市、通算805回に到達する見込みです。
※今回のツアーは「クリエイター支援基金(Japan Creator Support Fund)」の助成を受けて実施します。
【東京バレエ団 第37次海外公演概要】
■実施期間: 2026年12月7日(月)バレエ団出発~12月14日(月)帰国
■公演回数: 1都市 全6公演
■開催都市(国): トリノ(イタリア)
■参加人数: 合計90名予定(ダンサー、スタッフ含む)
■会場: トリノ王立歌劇場(Teatro Regio Torino)
住所 Piazza Castello, 215, 10124 Torino, Italy 電話 +39 011 881 5241
■劇場公式サイト:https://www.teatroregio.torino.it/
■東京バレエ団公式サイト:https://thetokyoballet.com/
【上演作品】
『かぐや姫』よりプロローグと第1幕
音楽:クロード・ドビュッシー
演出・振付・空間デザイン:金森 穣
衣裳デザイン:廣川玉枝(SOMA DESIGN)
木工:近藤正樹
映像:遠藤 龍
照明デザイン:伊藤雅一(RYU)、金森 穣
演出助手:井関佐和子
衣裳製作:武田園子(ヴェロニク)
各幕世界初演:第1幕 2021年11月6日、第2幕 2023年4月28日、東京バレエ団、東京文化会館
全幕世界初演:2023年10月20日、東京バレエ団、東京文化会館

photo Shoko Matsuhashi
日本最古の物語文学「かぐや姫」(竹取物語)をもとに、金森穣は独自の物語バレエを構想。自らの創作活動を通じて得た舞踊の方法論とバレエの伝統的なスタイルを融合させながら、クロード・ドビュッシーの楽曲と日本の伝承文学の世界をみごとに重ねた、新しい物語バレエを誕生させた。
物語は海や竹に変幻自在に変化していく“緑の精”たちの群舞が神秘的な世界観を提示するプロローグに始まり、第1幕では貧しい竹取の翁に見出されたかぐや姫が、村でのびやかに育ち、道児と心を寄せ合うも宮廷へ連れていかれるまでが描かれる。
『ラ・バヤデール』第2幕より“影の王国”
音楽:ルドヴィク・ミンクス
振付:マリウス・プティパ
東京バレエ団初演:1971年11月21日、東京文化会館

photo Koujiro Yoshikawa
『ラ・バヤデール』は、古代インドの寺院に使える舞姫ニキヤと戦士ソロルの悲恋物語を軸に、19世紀ヨーロッパの人々を魅力した異国趣味と古典バレエの美を見事に融合させた一大スペクタクル。
この壮麗な作品のなかでも第2幕、白いチュチュを纏った女性ダンサーの群舞が幻想的な美の世界を展開する“影の王国”は、バレエ・ブラン(白いバレエ)を代表する傑作の一つとして知られている。恋人のニキヤを裏切って、領主の娘ガムザッティと婚約したソロルが、恋敵の策略にはまって絶命したニキヤを追い、幻影の世界へと足を踏み入れるこの場面は、古典バレエの典型とされる清らかな美しさを湛えており、抜粋上演される機会も多い。
『春の祭典』
振付:モーリス・ベジャール
音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
世界初演: 1959年12月8日、ベルギー王立モネ劇場バレエ団、バレエ・テアトル・ド・パリ、ミスコヴィッチバレエ、ベルギー王立モネ劇場(ブリュッセル)
東京バレエ団初演:1993年4月9日、東京文化会館

photo Kiyonori Hasegawa
20世紀初頭、バレエ・リュスの伝説の渦中で誕生した『春の祭典』は、“現代音楽史上もっとも重要な作品の一つ”と言われるストラヴィンスキーの音楽により、さまざまな振付家によって幾度も蘇った。なかでも人間の欲望、獣性、闘争を描くことでストラヴィンスキーの音楽を鮮烈に視覚化した、傑作中の傑作と称されるのが、1959年にブリュッセルで初演されたモーリス・ベジャール振付の『春の祭典』。本作を契機にバレエは古い殻を破って新しい時代へと突入した。
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