今月開幕、アジア最大のスポーツ大会メイン会場に使用 ~膜屋根の設計・製造プロセスを革新、BIM活用で作業工数を大幅短縮~

 大型膜面構造物(テント構造物)や土木・物流資材などを手がける太陽工業株式会社(東京本社:東京都世田谷区、大阪本社:大阪市淀川区、代表取締役社長:能村 祐己)は、株式会社竹中工務店(本社:大阪市中央区、取締役社長:丁野成人)より、パロマ瑞穂スタジアム(名古屋市瑞穂公園陸上競技場)(愛知県名古屋市瑞穂区)の膜屋根工事を受注し、工事を担当しました。


名古屋市瑞穂公園陸上競技場 外観(C) Kawasumi-Kobayashi Kenji Photograph Office

 パロマ瑞穂スタジアム(名古屋市瑞穂公園陸上競技場)は、周辺環境との調和に配慮した「空と森と大地の陸上競技場」を外観コンセプトに整備された、約3万人を収容する全席屋根付きのスタジアムです。空に浮かぶ雲をイメージした膜屋根が採用されており、当社は観客席上部およびスタジアム外周部を覆う膜屋根の施工を担いました。同競技場は、2026年9月に愛知県・名古屋市で開催されるスポーツ大会のメイン会場として使用される予定です。

 本プロジェクトでは、建物の3次元デジタルモデルにコストや仕上げなど属性情報を付加して管理するBIM(ビルディング インフォメーション モデリング)を活用し、140種類・140枚におよぶ膜パネルの設計を行いました。多数の異なる形状の膜パネルに対応し、複雑な形状を持つ膜屋根の効率的な設計・製造・施工を実現しました。
「空に浮かぶ雲」を表現した膜屋根
 有機的な形状と柔らかく自然光を取り込む屋根は、スタジアム上に浮かぶ雲を表現しています。フィールド側(観客席側)とアウターリング側(スタジアム外周側)の両方向にせり出す膜屋根は、「熱狂の渦」を表現する、渦巻小梁を用いた屋根架構で構成されています。跳ね出した梁の寸法、勾配が緩やかに変化するため、140枚全ての膜パネルの形状が異なります。
 また、膜同士を繋ぎ合わせる反付け位置を渦巻小梁の位置と合わせることにより、ピッチから見上げた膜はひと繋ぎの白さが際立つ意匠性の高い設計です。膜屋根は全ての観客席を覆いながら自然光をやわらかく取り込むことが可能となり、開放的なコンコースを活かした自然通風と合わせて、快適な観戦環境を提供しています。

スタジアム外観

アウターリング側(スタジアム外周側)屋根

(C) Kawasumi-Kobayashi Kenji Photograph Office

BIM活用による設計・製造プロセスの効率化
 膜屋根の設計に用いられたBIM手法は建物の3次元モデルをデジタルで構築し、設計から施工、維持管理に至る全工程で情報を一元管理する手法です。本スタジアムにおいて、当社は同手法を用いて設計から製造、現場施工の各段階で必要な図面の出力を半自動化、または自動化するプログラムを構築し、設計、生産、製造部門における作業工数を大幅に短縮しました。

 当社は今後も、膜構造技術を通じて、地域の風景と調和し、人々が集い交流する空間づくりに取り組んでまいります。
パロマ瑞穂スタジアム(名古屋市瑞穂公園陸上競技場) 概要


参考情報
同大会では、パロマ瑞穂スタジアム(名古屋市瑞穂公園陸上競技場)のほかにも、過去に当社製品の実績である施設が競技会場として使用される予定です。

ウェーブスタジアム刈谷(刈谷市総合運動公園)

エコパスタジアム(小笠山総合運動公園)

ヤンマースタジアム長居(長居陸上競技場)

太陽工業株式会社について https://www.taiyokogyo.co.jp/
 太陽工業は、創業100年を超える大型膜面構造物のリーディングカンパニーです。1970年日本万国博覧会ではアメリカ館において、空気圧のみで屋根を支える低ライズ(高さを抑えた)方式の空気膜構造を世界で初めて実現しました。その後も東京ドームの膜屋根取り付けや世界最大級のドーム施設であるロンドンのミレニアム・ドーム(現:The O2 Arena)など、世界 各地の大型プロジェクトに参画。さらに 2025年の大阪・関西万博では20以上のパビリオンと施設に携わり、万博会場づくりを支えました。
 経済性、施工性、透光性、デザイン性に優れた膜構造技術を核に、建築事業をはじめ、土木、物流、環境分野へと事業を展開し、社会の安全・安心を支えています。
 イベントコンサルティングを手がけるTSP太陽株式会社、施設運営を担うアクティオ株式会社などのグループ会社とともに、「世界を、やわらかく。未来を、あたたかく。」を掲げ、社会に新しい価値を提供していきます。
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