放っておかないで
- 抱き癖が付くからと、泣いてもあやしてやらない
- スマホに夢中で泣いても放っておく
- 寝ている隙にスーパーに買い物に行かれ、泣いても誰も助けてくれない状況に置かれる。親にとってはたった20分程度留守にしたとしても、子どもにとっては永遠に長く感じる時間になる
訴えに対して放置され続けると、赤ちゃんは「泣いても無駄である」と本能で悟るのかもしれません。「うちの子は放っておいても、おとなしくしていられる良い子なんだ」と捉えないようにしましょう。
どうすればよいのか?
赤ちゃんは言葉を話せません。絵本を読んでほしいとせがんできたり、玩具で積極的に遊ぶわけではありません。では、一体どう対応したらよいのでしょうか。
孤独な子育て。一日中、子どもと二人だけの生活。一日の終わりにふと気が付くと「私、今日は誰とも会話をしていないわ」という日が多くなります。更にママ自身があまり話すのが得意でないと、わが子に対しても淡々と世話をして黙ってオムツを替えたり、授乳をしてしまいがちです。
そんな時は、ちょっとハードルが高いかもしれませんが、赤ちゃん以外誰も見ていないので、恥ずかしからずにアナウンサーのように“赤ちゃんがしていること”を実況中継してみませんか。心で感じたことを声に出してみるのです。赤ちゃんに話をするのです。
授乳時
「美味しいね。ごくごく飲んでいるね」
「お腹いっぱいになったね」
「気温が高いから一気に飲んじゃったね」
「お腹がいっぱいだったのね。もう少し経ってからミルクの時間にしようね」
オムツ替え
無言で作業をするのではなく
「濡れて気分が悪かったね。今、替えてあげるからね」
「さっぱりしたね」
「ウンチがたくさん出てお腹がすっきりしたね」
着替え
着替えさせるときは
「汗、たくさんかいたから新しい服に着替えようね」
「寒いからもう一枚着ようね」
傍からみたら一人芝居のようですが、赤ちゃんはしっかりママの声を受け止めています。そして、「自分の存在は忘れられていない」と感じることができ、「この世は安心できる世界だ。大人が守ってくれる」と思い、愛着形成されていきます。
泣くという行為は言葉の話せない赤ちゃんが唯一できることです。これを無視すると子どもの情緒に影響を与えます。赤ちゃんに必要な世話をして、語りかけ、泣いたら抱っこする、さすってやる。それだけでいいのです。
ひと昔前までは、赤ちゃんが泣いてすぐ抱っこをすると「抱き癖がつく」といわれていましたが、現在はそのような解釈はありません。
赤ちゃんの訴えに大人がしっかりと応えて、コミュニケーションを取ることで絆が深まり情緒が安定し、健やかな発育につながっていきますよ。